白老町　６年度教育行政執行方針　探究型授業　学力向上へ　元国研調査官の指導仰ぎ

（ 2024-07-22付）

安藤教育長

　【室蘭発】白老町教委の安藤尚志教育長は、６年度教育行政執行方針において、確かな学力の育成について探究型授業では、新たに元国立教育政策研究所調査官の指導を仰ぎ、学力向上に係る取組を加速させる考えを示した。推進基本理念である「ともに学び合いこころひびかせ笑顔かがやく教育のまちしらおい」の実現を目指す。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【新しい時代に生きる子どもたちの豊かな成長を支え育む】

▼確かな学力の育成

　「第４期町スタンダード（白老の底力）」に基づいた町の探究型授業の確立、安心して過ごせる包容力のある学校・集団づくり、学校・家庭・地域との連携の三つを重点に、個別最適な学びと協働的な学びの実現に向けた取組を推進する。

　特に探究型授業の確立に向けては、秋田県能代市への教育視察および報告会に加え、本年度は新たに元国立教育政策研究所調査官の指導を仰ぎ、学力向上に係る取組を加速させる。

　また、子どもたちの興味・関心に応じた任意の検定試験への公費助成や、これまで中学校３年生の受験対策として実施してきた白老寺子屋についても長期休業を利用したオンラインによる学習への転換など、子どもたちの多様な学習機会を創出し、学力の定着や向上を図っていく。

▼豊かな人間性の育成

　「生徒指導提要」に基づき、校長のリーダーシップのもと、児童生徒の困難や課題に向き合う教師の姿勢のかん養や教育相談の充実などを通して、子どもたちの自己肯定感や自己有用感の醸成に取り組む。

　いじめや不登校については、未然防止や早期発見・対応の充実と、いじめの積極的な認知へ向けた取組や、スクールカウンセラーなど専門家による相談対応、ＩＣＴ機器を活用した支援など、将来の社会的自立を見据え、子どもを取り巻く環境の改善を図る。

▼特別支援教育の充実

　障がいのある子どもと障がいのない子どもが共に学ぶ共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムの理念のもと道教委の「特別支援教育に関する基本方針」に基づき、多様な学びの場の充実、切れ目のない一貫した指導と支援、教員の専門性の向上を図る。

　また、通級による指導や支援を受ける児童生徒については、白老小学校を拠点とした巡回型通級指導教室の拡充を図るため、４年度の白老中学校に続いて本年度から新たに萩野小学校にも開設し学びの環境の充実を図っていく。

【地域に信頼され、地域とともにある学校づくり】

▼ふるさと教育の充実

　白老未来学の指導計画に基づき、子どもたちが学びをもとにした地域の魅力発信や地元の特産品を紹介する地図づくりなど、義務教育９年間を通した体系的な活動や、様々な人との出会いや体験を通して学んだことを積極的に発信する教育活動が展開している。引き続き、地域の自然や文化・歴史を大切にしながらふるさとへの愛着を持ち続ける子どもの育成に向けて取組を推進する。

　また、これまで土曜授業として行ってきた「ふれあいふるさとＤａｙ」は、曜日を問わない実施方法へ変更。教育計画への位置付けを再構築し、より一層学びに向かう力や郷土を愛する心などを育み、地域と共にある学校づくりを進める。

( 2024-07-22付)