【解説】ネット利活用能力向上へ
(解説 2024-07-29付)

 内閣府は、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本的な計画(第6次)案をまとめた。青少年が主体的にネット活用できる能力の向上やフィルタリングを活用した青少年保護の推進などに向けた各施策を記している。

 現行の第5次計画は3年6月に策定。青少年のインターネット利用環境を巡る諸情勢の急速な変化やこれまでの取組結果、こども大綱等を踏まえ、今後3年間で重点的に取り組むべき施策を明らかにするため、新たな基本計画を策定する。

 新計画には、留意すべき取組の観点として①青少年が自立して主体的にネットを活用できる能力向上の促進②フィルタリングなど技術的手段による青少年保護の推進③親子のルール作りや教育・啓発など教育的手段による青少年保護の推進―の3点を記している。

 ①では、スマートフォンや1人1台端末などのICTの普及や低年齢化するネット利用等を踏まえ、従来の取組に加え、ICT利活用の重要性を念頭に置いた教育・啓発の推進など、青少年におけるネット利活用を一層促進する。

 ②では、フィルタリングサービス提供義務や有効化措置義務、保護者等への青少年確認・説明義務等の実施を徹底。ネット接続機器における提供の在り方を判断する基準の周知・普及を進め、関係事業者による適切なフィルタリングサービス等の提供を促進する。

 ③では、家庭等のネット利用に係る「親子のルール10づくり」や、ネット上のトラブル・犯罪への被害防止等に関する啓発資料を青少年・保護者に提供するとともに、ネットリテラシー育成のための保護者向け教材を提供することで家庭における取組を支援する。

 現在、パブリックコメントを実施しており、8月8日まで意見を募っている。

(解説 2024-07-29付)

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