９年度開校予定の中頓別学園　８年度から新教育課程　全国的に珍しい町教委併設

（市町村 2024-08-22付）

学校と地域の共有スペース。※現状のイメージ（クリックすると拡大表示されます）

　【稚内発】中頓別町教委は、中頓別小学校、中頓別中学校などを再編・統合して９年度に開校を目指す義務教育学校「中頓別学園」の開校までの見通しを示した。新校舎の工事に伴い、来年１月から中学校敷地内の仮設校舎に児童が移転。８年度からは、幼少期から中学校まで一貫した英語教育の実施など中頓別学園の教育課程に沿った教育活動を展開していく。新校舎は８年度中の完成を予定しており、全国的にも珍しい教育委員会事務局と併設する学校として９年度からの供用を予定している。

　町は、認定こども園を含めて幼・小・中の１２年間で切れ目のない継続した教育の実現に向け、義務教育学校の開校を決定。新校舎は、町民センターや図書館などの社会教育施設を一体化することで一部スペースを学校と地域住民が共有することも想定している。

　現在、町教委が示している同学園の詳細をみると、学年は前期（１～４年生）、中期（５～７年生）、後期（８～９年生）の３期制。教育課程では、認定こども園から中学３年生まで一貫した英語教育の充実を図るほか、こども園で実施している町の自然環境を生かした体験活動「森の子ども園」を４年生まで拡大することなどを計画している。

　新施設は、延床約６６００平方㍍。町民センターは解体して小学校舎に増築する。施設では、学校と地域住民が特別教室などを共有。カフェスペースなども設置し、学校と地域が互いを身近に感じることができるようにする。

　また、町民センターの移転に伴い、道内で初めて学校と教育委員会が同施設内に設置となることから、これまで以上に密接な連携も期待される。

　今後は、ことし秋から新校舎の工事準備を進め、来年春から工事に着手していく予定。完成は８年度末となる見通しで、新校舎は９年度からの供用を目指す。

　新校舎の工事に伴い、秋から中学校敷地内に仮設校舎を建設。来年１月ごろに児童の活動場所を移転していく。

(市町村 2024-08-22付)