小樽市　児童虐待防止手引改訂　ヤングケアラーを支援　こども家庭センター窓口に

（市町村 2024-08-23付）

　【小樽発】小樽市は、児童虐待防止対応マニュアルを改訂した。児童虐待の理解や対応、未然防止に向けた取組、支援等の窓口などを紹介。今回、新たにヤングケアラーへの支援・対応を位置付け、周囲の大人が気付くことの重要性を強調。市こども家庭センターを窓口に、小・中学校等と連携し見守り体制を整え、適切な対応を図っていく。

　市は、児童虐待防止への意識の高揚・定着を図るとともに、発見から通告までを迷うことなく対応できるよう同マニュアルを作成。近年、ヤングケアラーが社会問題化し、当事者に対する適切な支援が求められていることから、今回の改訂では、新たにヤングケアラーの子どもの気付きから支援までの対応を盛り込んだ。

　マニュアルは①児童虐待の理解②対応③未然防止④ヤングケアラー―の４章立てで構成。①では児童虐待の定義や、子どもや保護者等の様子から見られる虐待のサイン、子どもに及ぼす影響などを紹介している。

　②では、児童虐待を受けている子どもなど要保護児童等の早期発見や適切な支援を図るため、平成１７年に設置した市要保護児童対策地域協議会の組織概要、相談や支援の流れ、役割分担などを明記。③では、訪問支援事業や子育てトレーニング教室、啓発活動など予防に向けた取組のほか、相談窓口を紹介している。

　新たに設けられた④では、学校内外におけるヤングケアラーを示すサインを示し、周りの大人が気付くことの重要性を強調している。

　市こども家庭センターを対応・支援窓口とし、ヤングケアラー連絡票をもとに小・中学校と連携して情報収集を行い、必要に応じてケース支援会議を開催するなど、関係機関と情報共有し見守り体制を構築する。継続支援が必要な場合は市要保護児童対策地域協議会に、要支援児童として登録し、関係機関と連携しながら対応を検討するとしている。

(市町村 2024-08-23付)