【解説】全特長 ICT活用状況調査
(解説 2024-08-29付)

 全国特別支援学校長会の調査によると、1人1台端末を整備している公立特別支援学校のうち、アイパッドの導入率は小学部で92・5%、中学部で92・1%、高等部で84・6%となっていることが分かった。

 調査は毎年度、全特長が実施・公表しているもので、ICT機器の活用状況を初めて調査。

 高等部における端末の整備方法は「学校設置者が整備」が42・9%と高く、「児童生徒の購入(BYOD)」が34・6%、「学校が購入」が5・8%など。これらを組み合わせて購入する学校も多い。

 学習パッケージの導入率は幼稚部、小・中学部、高等部いずれも「グーグルエデュケーション」が5~6割を占め、つぎにロイロノート、ミライシードなどと続いた。

 端末の自宅持ち帰りは幼稚部が7・9%、小学部が34・3%、中学部が37・7%、高等部が49・0%と学校段階が上がるにつれ上昇。頻度は「週末のみ」が最も多いが、高等部では「毎日」が44・4%と高い。

 ICT機器は各教科まんべんなく高い効果が実感されている。活動内容は「調べ学習」が最多で、個に応じた指導、一斉指導、発表、学習内容の振り返りと活用の幅が広がりつつある。

 オンラインの活用状況をみると、疾病等で登校できない児童生徒・不登校の児童生徒に対して42・8%の学校が遠隔での教科学習を実施。校内研修のオンライン化は70・4%、学校間の交流・共同学習では51・1%だった。

 ICT機器の活用促進に向けた方策(複数回答)は「教職員研修の充実」「ICT専門職員の配置」「専門性が高い教職員の育成」が6割以上。児童生徒向けのアプリケーションの開発や費用負担の軽減、周辺機器の充実を求める声もあった。

(解説 2024-08-29付)

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