【解説】待機児童数 7年連続減少(解説 2024-09-04付)
全国の待機児童の数がことし4月1日時点で2567人となり、7年連続で減少したことがこども家庭庁の調査結果で分かった。保育の受け皿拡大や就学前人口の減少などが主な要因。一方、道内の待機児童数は34人減の28人となった。
同庁は、3~6年度の4年間を期間とする「新子育て安心プラン」で、6年度末までに約14万人分の保育の受け皿を確保することを目指している。調査では、3、4、5年度の実績と6年度の見込みを集計。現時点では、約4・2万人分の保育の受け皿を拡大する見込み。
保育所等利用定員は、前年比6000人減の304万人。保育所等を利用する児童数は1万2000人減の271万人となった。
待機児童数は、113人減の2567人となり、調査開始以来、7年連続で減少。ピークだった平成29年調査と比べ、10分の1以下となっている。また、全体の約87・5%に当たる1524自治体で待機児童なし。待機児童数が50人以上の自治体は前年度と同数の6自治体となった。
減少した要因をみると「受け皿の拡大」「申込者数が見込みを下回った」が大半を占める。見込みを下回った理由としては「就学前人口の減少」との回答が最も多かった。
一方、待機児童を解消できなかった要因は「申込者数の想定以上の増加または計画していた利用定員数の不足」「保育人材の確保が困難」「保育需要の地域偏在」が上位を占める。
同庁は「全体的な保育ニーズは減少傾向にあるが、女性就業率の上昇傾向、共働き世帯割合の増加などによる保育ニーズについては引き続き注視が必要」と指摘。宅地開発や転入者の増加等による保育ニーズの増加や想定外の施設の閉園等による利用定員の減少などの地域の事情にも注視する必要性を示している。
(解説 2024-09-04付)
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