【解説】校内教育支援センター 設置率4割
(解説 2024-09-02付)

 全国の小・中学校における校内教育支援センターの設置率は46・1%、札幌市を除く道内で40・4%となっていることが文部科学省の調査で分かった。学校内に学習拠点を設置・提供することで不登校の未然防止や復帰支援に寄与。愛媛県のある中学校では52・9%の不登校の状況が好転したほか、新規の不登校生徒数の割合が17・9%と県平均(43・2%)を大幅に下回るなど効果が表れている。

 8月29日の不登校対策推進本部第4回会議で報告した不登校対策(COCOLOプラン)進捗状況で明らかにしたもの。

 学びの多様化学校の6年度開設校は10校。設置校の総数は公立21校、私立14校の計35校となった。既存の学校設備を活用するほか、一部の学級や分校での設置などその在り方も多様化している。

 1人1台端末を活用し児童生徒の心身の状況を把握している小学校は46・5%、中学校は55・2%。週1回以上行っている割合は小学校が31・8%、中学校が37・2%だった。

 不登校の割合が少ない自治体・学校を対象にヒアリングを行った結果、「特別な取組を行っているわけではなく、どの学校でも行うべきことを働き方改革とのバランスを取りながら続けている」「ストレスなく学習の意欲を持ち続ける取組を考えており、学校が子どもたちにとって魅力的な場所になれば効果的な不登校対策につながる」との声が寄せられた。

 また、児童生徒、教員、保護者が相手の良いところを言語化して自己肯定感の醸成を図っている事例、1学期の開始日を4月10日に設定するほか、2・3学期の開始1週間を午前授業としてゆとりを持たせる事例もあり、文科省は今後、好事例集を作成する予定。

(解説 2024-09-02付)

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