岩見沢市新設校の教育課程 文理探究科 学校設定科目で卒論 単位制継承 教科・科目70超
(学校 2024-09-17付)

岩見沢新設校の教育課程
新設校の校舎になる岩見沢西高

 【岩見沢発】7年度、岩見沢市内に開校する新設校の教育課程が明らかになった。岩見沢東高校(渡辺淳一校長)が進める探究活動と、岩見沢西高校(伊勢一哉校長)が導入する単位制を継承。文理探究科において学校設定科目「探究基礎」「探究応用」を設けるとともに、3年次に個人探究として卒業論文を課す方向で検討を進めている。一方、単位制では、70を超える教科・科目を用意する見込みで、生徒の多様な進路志望や学びたい意欲を支えるカリキュラムとする。

 新設校は、岩見沢西高の校舎を活用。文理探究科2学級と普通科4学級の計6学級を設置し、東高が推進してきた探究学習、西高が導入してきた単位制といった特色を継承したカリキュラムを設ける。

 普通科では、総合的な探究の時間を各年次で1単位設定。1年次ではウポポイや地域農業、三笠ジオパークなどの巡検を経て課題探究を進める。2年次では、外部講師による講座やグループ探究を進め、個人探究準備を開始。3年次では、進路に直結した課題探究を進める。

 文理探究科においては、問いを立てて新たな価値を創造する力を育成するため、学校設定科目として「探究基礎」「探究応用」を開設。総合的な探究の時間と合わせて、1年次2単位、2年次3単位、3年次1単位の計6単位を位置付けるとともに、3年次に卒論の発表を課す。

 現段階では、1年次に探究研修旅行、2年次にデータサイエンスやイベント企画、個人探究として卒論の制作に取りかかる。3年次では前期までに卒論の完成・発表を求める計画。大学等での研究を見通し、難関大学等への進学を目標とした、より専門的な学びの実現を目指す。

 単位制の教育課程表をみると、文理探究科は1・2年次にそれぞれ33単位、3年次に31単位とする。一方、普通科は1年次に32単位、2・3年次に31単位を課す。

 2・3年次で履修することになる選択群は、現段階で71科目。数学Ⅲや時事問題研究、岩見沢の自然などからなる3単位の選択群Iが21科目、情報Ⅱや生活デザイン、国語教養などからなる2単位の選択群Ⅱ、探究に関連する選択群Ⅱが11科目と多彩だ。

 このほか、部活動については既に一部で合同チームとして活動。来年度の新設校への一括統合に備えて、生徒同士の交流が進んでいる。

 定時制については、7、8年度の2ヵ年は東高校舎で授業を行い、9年度から西高校舎で学ぶ。

 東高で行われている特進クラスについては、新設校で編成しない方針だ。

 新設校の校名は「岩見沢東高校」が内定。3定道議会での承認を経て決定する。

(学校 2024-09-17付)

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