室工高　西胆振３市建協企業実習　貴重な体験　将来の糧に　建築科２年　校舎壁面補修等

（学校 2024-09-17付）

伊達建協室蘭工業高校企業実習

　【室蘭発】室蘭工業高校（鈴木康礼校長）は１０日、室蘭市建設業協会（橋詰昌明会長）、登別建設協会（草塩忠幸会長）、伊達市建設協会（笹山智市会長）の西胆振三市建設協会による企業実習を実施した。室蘭工業高と三市建協は企業実習連携に係る協定を結んでおり、８年度からの本格実施に向けて本年度は試行的取組を進めている。今回は建築科の２年生を対象にした２回目の実習で、生徒は協会企業から来校した講師の指導・支援を受けながら、実習棟校舎の壁面の補修など校内修繕の実際の作業に取り組み、貴重な体験をした。

　同校は「Ｍ―Ｃоｎ事業」（Ｍｕｒｏｒａｎ　Ｔｅｃｈｎｉｃａｌ　Ｃｏｎｓｏｒｔｉｕｍ）を進めており、同校を中心に上級学校、保護者、地域、自治体、企業、関係団体など独自の共同事業体を結成している。地域とは人づくり連携、上級学校（日本工学院北海道専門学校、北海道情報大学、北海道情報専門学校、室蘭工業大学）とは出前授業、体験授業、室蘭洋上風力関連事業推進協議会（ＭＯＰＡ）や関西電力とは出張講座、室蘭市商工会議所など地元企業とはインターンシップ、室蘭市、室蘭市教委、胆振教育局、ハローワーク室蘭、道企業局とはまちづくり連携で結び付いており、地元建設協会との企業実習もその一環。キャリア教育支援と共有、デジタル人材の育成といった新しい学びの構築を進めている。　

　地元建設協会との企業実習連携に係る協定では、地域社会の建設分野に係わる教育の推進や人材の育成等に寄与することを目的に、建設分野における学習に関すること、建設産業への就労支援に関することなどに連携して取り組むことにしており、８年度からの本格実施に向けて準備を推進。同校は、現在の建築科と環境土木科が７年度から建設科に学科転換することになっており、建設科の最初の入学生が２年になる８年度から建設科２年生を対象にカリキュラムに企業実習などを取り入れていくことを計画しており、本年度からは試行的取組として企業実習を実施し実施内容を検証する。

　今回の企業実習は、建築科の２年生を対象にした２回目。前回の実習で、校内の修繕工事個所を調査し、工事体験に向けて計画を作成しており、三つのグループに分かれ作業に取り組んだ。実習棟校舎４階では、傷んだ壁面の補修として、壁の板を張り替えた。壊れた板を外し、新たな板材をサイズを整えた上でビスで留めていった。さらに化粧板を張り、塗装した。また、別のグループでは、傷んだ個所に板を張り、塗装。塗装塗料の調色なども学んだ。実習棟の作業台となる天板も、電動ヤスリで凹凸をなくし整えた。生徒は実際の工事を経験し、学習を深めた。

(学校 2024-09-17付)