帯広稲田小 校内支援センター改装 安心して居場所選んで 小上がり等設置 自由に利用可(学校 2024-09-19付)
稲田小・校内教育支援センターをリニューアル①
【帯広発】帯広市立稲田小学校(鈴木宏和校長)は、不登校対策(COCOLOプラン)に準じた支援の一環で「児童が安心でき、気分に合わせて居場所を選べる空間」として校内教育支援センターをリニューアルした。ローソファやパーティション、簡易的なスキップフロア(小上がり)を設置。使用用途を問わない利用が可能となり「子どもの居場所」「学びの機会の提供の場」としての機能を向上させている。
昨年3月に国が打ち出した「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」では、ニーズに応じた受け皿の整備、チーム学校による支援などを主な取組として挙げている。このうち受け皿の一つとして校内教育支援センターによる「落ち着いた空間で学習・生活できる環境」を校内に設置するよう求めている。
稲田小にこれまで設置していた校内教育支援センターは、登校に不安を抱える児童の居場所として活用。一方で、室内は普通教室と同様のつくりで、会議用テーブルやパイプいすが並ぶほか、資料や不使用のロッカーが置かれている状況となっていた。
このため、校内教育支援センターとしての機能向上等を目指し、地域や保護者、子どもたちと共にリノベーション計画を立ち上げた。7月に行われた初会合には、保護者や地域住民、教職員、市内フリースクールの経営者等、子どもの学習環境に日々携わる民間企業の担当者らも参画。児童の居場所となるようなリノベーションに向けて共通認識を図った。
リノベーション作業は夏季休業中に実施。児童や地域住民ら約20人が中心となり、室内の整頓や壁紙を塗装した。このほか、古い机やいすをヤスリがけして塗装したり、不使用ロッカーの収納スペースを板でふさぎスキップフロアとして再利用ができるよう作業に取り組んだりした。
完成した新しい校内教育支援センターの壁面には、学校の裏側に広がる稲田の森に生息するエゾシカやリスなどの原寸大の足跡をデザイン。周囲の視線が気になる子どもたちに向けてパーティションを設置したり、ローソファやバランスボールを設置したりするなど、子どもたちの手で室内環境をアレンジできるよう可変的で使用用途を問わない自由な利用ができる環境として生まれ変わった。
職員室に隣接し、見守りやすく、児童玄関を通らずに通うことができ登校に不安を抱える子どもにとっても安心して学校に通うことができるほか、気持ちのリフレッシュが必要な子にとって足を運びやすい環境のため、休み時間にも絵本を読んだり、こころの教室相談員の先生と談笑を交わしたりする様子が見られている。
必要に応じてオンラインで教室とつなぎ授業に参加できる機会を提供。また、放課後に宿題を取り組むことが可能となっている。
今後も、人工芝の導入や近隣中学校の美術部による黒板アートなどのリニューアルを検討中だ。また、校内教育支援センターの名称についても児童会を中心に選定している。
同校の傳法谷肇教頭は「リニューアル作業には、保護者をはじめ地域住民など多くの方が協力してくださった。地域と協働した学校づくりのきっかけになるほか、多くの人が自分たちの学校生活を見守ってくれているということを感じてもらえれば」と期待を寄せた。
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稲田小・校内教育支援センターをリニューアル②
(学校 2024-09-19付)
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