釧路局 ASIRUオンライン 表現力、思考力育成へ 国語科の授業改善で研修会(道・道教委 2024-09-18付)
釧路局がASIRU国語科研修
【釧路発】釧路教育局は4日、局独自事業「ASIRU Online Program」をオンライン開催した。この日は、国語科における授業改善研修を実施。参加者は子どもたちの表現力向上や考える力の育成について協議し、今後の授業改善につなげた。
ASIRU Online Program(授業改善研修会・国語科)は、日常の授業改善に必要な資質・能力の育成・向上を図り、実践発表および協議等を通じて国語科の授業改善に関する実践的な研修を行うことが目的。道教育大学釧路校との共催で、本年度は全2回を予定している。
この日の第1回研修では国語科における授業改善を志す管内小・中学校の教員6人を対象に、授業改善に資する授業紹介や講話を行った。
はじめに、義務教育指導班の近藤拓也指導主事が、本年度の全国学力・学習調査結果から見える国語科の管内課題について小・中学校に分けて紹介。小学生は自分の考えを的確な言葉で伝える能力の育成を、中学生は意見と根拠の関係性を言語化する能力の向上を今後の課題とした。
道教育大附属釧路義務教育学校前期課程の石川諒介教諭と後期課程の佐々木来望教諭の授業動画を視聴し、内容を踏まえて小学校・中学校教諭に分かれて今後の授業改善策について協議した。
参加者は、主に思考・判断・表現の3観点に着目。「良い表現を教員が教えるのではなく、自分で見つけさせる」「グループワークだと考えをうまく表現できない子どもが生じるので、必ずしも良いとは言えない」などと意見を述べた。
続いて、早稲田大学の菊野雅之教授が「国語科における学習指導要領の着実な実施に向けて」と題し、国語科の授業の特性について講話した。全国調査で実際に出題された問題を示しながら「読むことの多層化によって必要以上に複雑化し、正答率が低下した問題が増加している」と指摘。問いたい力を測ることができなかったり、出題者の意図を子どもたちに忖度させてしまったりしている現状に疑問を呈した。
また①学習者②教師③目標④教材―の4点がバランス良く意識されていることが教材研究の理想であると提言。そのために「教員自身が主体性を発揮して楽しむことが良い授業づくりに必要な一歩である」と述べた。
次回は7年2月6日に開催する。今回協議した授業改善についての実践発表などを行う予定。
(道・道教委 2024-09-18付)
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