【解説】環境教育の推進体制構築

（解説 2024-09-25付）

　気候変動や環境汚染など地球規模の環境問題が表面化し、環境保全への理解・関心を深める環境教育の重要性が一層高まっている。

　道教委によると、環境教育に取り組んでいる小・中学校の割合は平成２９年度に１００％を達成。各地域・学校段階における教科・総合的な学習（探究）の時間において、様々な実践が行われているものの、一部の熱心な教職員にのみ頼っている現状や、教職員の負担軽減が大きな課題となっていることもあり、外部指導者や専門家を活用する体制の整備が求められている。

　道は平成２６年３月に第２次道環境教育等行動計画を策定し、環境教育に関する人材育成に向けた様々な施策を展開している。小・中学校の教員や市町村職員などを対象とする「環境教育・環境保全活動に関するプログラム」の実践講座を開催して環境教育の指導技術の普及を図っているほか、道内各地に環境分野の専門家を派遣するeco―アカデミア（道地域環境学習講座）の実施、木育の専門家である木育マイスターの育成などに取り組んでいる。

　これらの取組によって育成・認定された人材が増えている一方、必ずしも学校・地域で積極的に活用されていないこともあり、情報提供の一層の充実が必要となっている。

　道は今後、道内各地で環境教育の機会の拡大を図るとともに、広域的な視点を持つコーディネーターと主体をつなぐ取組を推進する方針だ。

　また、道内各地における環境保全活動、ゼロカーボン関連産業、雪氷冷熱、再生可能エネルギーなどの取組や施策と関連付けることで、環境教育を効果的・総合的に推進することが可能になることから、教育部局や様々な関連部局との連携を深め、施策を進めていくとしている。

(解説 2024-09-25付)