【解説】子のスマホ依存に懸念(解説 2024-10-01付)
ICT市場調査コンサルティングの㈱MM総研の調査によると、5~17歳のスマートフォン所有率は47・9%で、1週間当たりの利用時間は20時間19分と大人(20時時間13分)よりやや長いことが分かった。保護者の懸念・不安は「スマートフォン依存」が48・2%と最高となっている。
オンライン調査で保護者1316人から回答を得た。調査時点はことし8月。
5~11歳では「携帯電話端末を所有していない」が過半数を占めた一方、中学校に進学する12歳のスマートフォン所有率は60・9%。通話・防犯が主な「キッズ端末」の所有率は6~12歳の合計で11・8%だった。
子どもが利用する機能・サービスは「通話アプリを利用した通話」が84・5%と最も高く、「インターネット検索・情報収集」「写真撮影」「動画視聴」「メール・メッセージの送受信」が7割を上回る。
保護者の懸念・不安は「スマートフォン依存」が48・2%、「視力の低下」が43・5%で、「いじめ・友人間のトラブル」「学力の低下」「犯罪に巻き込まれる」「歩きスマホ・ながらスマホ」が3割以上となっている。
家庭のルールは「1日当たりの利用時間」が27・7%、「アプリ・サイト内課金の禁止」が26・0%、「有料アプリのダウンロードの禁止」が23・0%と続いた。
諸外国でも子どものスマートフォン依存は大きな社会問題となっており、米国やオーストラリアなどでは子どものSNS利用を制限する動きがある。
MM総研は、利用60分以上で利用中止を促す通知が届くようにするなど、18歳未満の安全機能を導入するインスタグラムを例として挙げ、スマートフォン依存の解消やトラブル減少につながる運営企業による自主的な取組に期待する。
(解説 2024-10-01付)
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