【解説】日本語教師不足 顕著に(解説 2024-10-03付)
文部科学省の5年度日本語教育実態調査によると、日本語を学習する外国人が増加している一方、日本語教師の7割以上をボランティアや非常勤講師が占めていることが分かった。外国籍の住民が通える日本語教室がない「空白地域」の道内の割合は69・6%となり、全国平均の38・8%を大幅に上回っている。
国は4月に日本語教育機関の認定制度や登録日本語教員の資格制度を創設。日本語教育を取り巻く状況は大きく変化している。
全国の日本語学習者数は前年度と比べ19・7%増の26万3170人。一方、日本語学校や大学などの日本語教育機関は1・3%減の2727ヵ所、日本語教師の数は5・0%増の4万6257人にとどまった。
道内では81の機関・施設等で3474人の外国人が日本語を学んでおり、日本語教師は691人。このうち37・9%をボランティア、37・0%を非常勤が占めている。
日本語教室がある道内自治体の割合は30・3%と前年度から11・7ポイント上昇したものの、日本語教室のない「空白地域」に住む在留外国人数は1万3382人となり、東京、沖縄に次いで多かった。
道は8月に6~10年度を計画期間とする「北海道における日本語教育の推進に関する基本的な方針」を策定。日本語教育人材の確保・育成や公立学校における受け入れ・支援体制の構築など今後の方針を示した。各地域における日本語教育の体制づくりも進めており、本年度は岩見沢市など6市町で日本語学習支援者の養成講座を開講したほか、雄武町、栗山町、増毛町の3町で日本語教室の持続的な運営を図るモデル事業を進めている。7年度は全道をカバーする日本語教育の体制を構築するため、オンラインによる日本語教室の試行を計画している。
(解説 2024-10-03付)
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