北聴研 第20次第2回研究函館大会 協働し子の幸せ実現へ 部会や公開授業通し専門性向上
(関係団体 2024-10-07付)

北聴研 開会式
北聴研 開会式

 【函館発】道聴覚障害教育研究会(北聴研、四木定宏会長)は9月26日から2日間、函館聾学校で第20次第2回道聴覚障害教育研究大会函館大会を開いた。道内各地から聾学校に勤務する教職員約50人が参加。部会協議や公開授業等を通じて、聴覚障がい教育の専門性の向上と発展を図った。

 四木会長は開会に当たり、学校指導要領等の理念や各校の特色ある取組を学校間で共有する必要性に触れ「本道の聾学校等が協働して子どもの幸せの実現に向けた教育実践を一層加速させていきたい」と述べた。

 函館聾の門眞義弘校長は同校の歴史や実践を紹介し「今を生きる私たちが聴覚障がい教育にさらなる意味付けをしていこう」と呼びかけた。

 全体会では、第20次研究課題「聴覚障がいのある多様な幼児児童生徒の主体的・対話的で深い学びを実現する指導法の研究」、函館聾の学校研究課題「自ら学び考え伝え合う力を育む指導法の研究~個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を目指して」について説明。

 第20次研究課題に関しては、重複障がいのある幼児児童生徒数の増加、多様なコミュニケーションの方法や教育歴等を有する在籍児など、多様化する幼児児童生徒の実態が背景にあり、幅広い専門性の向上が必要となっていることを確認した。

 函館聾の研究において、聴覚障がいは「コミュニケーションや情報受容に関する障がい」という一面があり、聴覚障がい児の言語能力や思考力の発達に大きく関与していることから主題を設定。

 「個別最適な学び」の成果を「協働的な学び」に生かすなど、一連の流れによって一体的推進を図り、主体的・対話的で深い学びの実現を目指していることを示した。

 課題研究部会に移り、聾学校勤務の経験年数によって6グループに分かれた。前大会に引き続き「聾学校における今後の専門性向上に向けた研修の在り方」をテーマに設定。自身や学校の課題解決に向けた研修の在り方や校内体制など、各グループで討議の柱を据えた。

 個人の意見や思いを付箋に記し、模造紙に貼りながら交流した。「手話を学ぶ時間が取れない」「手話言語を日本語に落とし込む方法に困っている」など、日頃の不安や悩みを共有。「困り事を教員間で共有する環境が基盤となって、日常会話から学びを得ることが多い」と、解決の糸口につながる実践などを伝え合った。

 2日目は、幼稚部、小学部、中学部の7授業の公開、特設授業、授業研究部会を展開した。

この記事の他の写真

北聴研②課題研究部会
北聴研 課題研究部会

(関係団体 2024-10-07付)

その他の記事( 関係団体)

ニセコ高 工藤さん最優秀 道高校定通制生活体験発表会

道高校定時制通信制生徒生活体験発表  道高校長協会定通部会(阿部穣部会長)主催による第68回道高校定時制通信制生徒生活体験発表大会が8日、札幌市教育文化会館で開催された。各支部の代表生徒12人が、将来に向けた夢や目標、経験から...

(2024-10-16)  全て読む

「動物園」に下級生招く 旭川高台小 2年生活

旭川高台小道生総連第33回旭川大会公開授業  第33回道生活科・総合的な学習教育研究大会では、三つの公開授業を実施した。このうち旭川市立高台小学校の入江祐輝教諭は、2年生の生活科「生きものはかせになろう!」を指導。児童は教室を「動物園...

(2024-10-16)  全て読む

より良い自分 創造する子を 道生総連 旭川で第33回大会

道生総連第33回旭川大会開会式  【旭川発】道生活科・総合的な学習教育連盟(道生総連、委員長・加藤秀樹札幌市立南月寒小校長)は11日から2日間、旭川市立高台小学校で第33回道生活科・総合的な学習教育研究大会を開催した。全道...

(2024-10-16)  全て読む

世界を広げる子育成 北小英研 札幌藤野小で研究大会

北小英研研究大会  道小学校英語教育研究会(北小英研、加藤勝宏会長)は9月30日、札幌市立藤野小学校で第2回道小学校英語教育研究会札幌大会兼札幌市小学校英語教育実践研究会第8回研究大会を開催した。研究主題「英...

(2024-10-09)  全て読む

ゼロカーボン事例紹介 ほっかいどう学新聞第16号発行

ほっかいどう学新聞  認定NPO法人ほっかいどう学推進フォーラム(新保元康理事長)は「ほっかいどう学新聞第16号」(A4判、6ページ)を発刊した。今回は、第9期北海道総合開発計画の主要施策の一つである「ゼロカー...

(2024-10-08)  全て読む

道教大 へき地校体験実習Ⅰ・Ⅱ 小規模校での実践学ぶ 札幌・旭川・釧路校191人研鑚

小山内康生さん  【釧路発】道教育大学では「6年度へき地校体験実習Ⅰ・Ⅱ(1週間実習)」を8月から実施している。札幌校・旭川校・釧路校の2年生と4年生の合計191人が参加。道内のへき地校での体験実習を通して...

(2024-10-07)  全て読む

4校で宗谷管内教育研究稚内大会 子の主体的な学びへ工夫 ICTや学びの地図活用し

宗谷管内研究大会  【稚内発】宗谷管内教育研究大会稚内大会が9月27日、稚内市内の小・中学校4校で開催された。各校の研究主題に沿った公開授業と研究協議を通して、子どもが主体的に学びを深めるための教員の関わりや...

(2024-10-04)  全て読む

道公教 研究大会渡島大会 マネジメント力向上へ 活力ある学校へ800人研鑚

道公教渡島大会  【函館発】第57回道公立学校教頭会研究大会渡島大会が20日から2日間、函館市および北斗市で開かれた。全体会および記念講演は北斗市総合文化センターで行われ、全道から約800人が参加。2日間に...

(2024-09-25)  全て読む

建設企業2社に感謝状 稚内中央小 校庭整備で

稚内中央小建設業者に感謝状  【稚内発】稚内市立稚内中央小学校(川原修子校長)と同校PTAは11日、藤建設㈱(稚内、藤田隆明社長)と㈲抜海運送(稚内、山本博文社長)に対する感謝状贈呈式を執り行った。同校グラウンドの整備...

(2024-09-18)  全て読む

道小 岩見沢で第67回研究大会 専門性追求へ520人研鑚 金田空知局長講話や分科会等

道小会教育研究空知岩見沢大会  【岩見沢発】道小学校長会(末原恵蔵会長)は13日から2日間、岩見沢市民会館文化センターまなみーるを主会場に第67回教育研究空知・岩見沢大会を開催した。約520人が参加。大会主題「自ら未来を...

(2024-09-18)  全て読む