8年度道・札幌市教員採用検査 例年どおり6月実施へ 教養検査の前倒し選考を継続
(道・道教委 2024-10-09付)

 道教委は7日、8年度(7年度実施)の道・札幌市立公立学校教員採用候補者選考検査の日程を公表した。他都府県の状況や道内の大学・市町村関係者の意見などを総合的に勘案し、国が求めていた検査日の早期化を行わず、第1次検査を前年度とほぼ同時期となる7年6月15日に設定することとした。大学3年生も受検できる教養検査の「前倒し選考」は継続し、札幌市教委と共に12月15日に実施する。

 道・札幌市公立学校教員採用者の7年度登録者数は前年度比17人減の1549人。受検倍率は0・3ポイント減の2・3倍となった。

 このうち道の選考検査における東京・大阪会場の受検者数は461人減の446人と半減。文部科学省は全国の都道府県・指定都市教委に対し、教員採用選考検査の標準日を「6月16日」を目安に早めるよう要請した経緯もあり、試験日が重複したことが一因とみられる。

 文科省は今春、8年度教員採用選考検査の検査日をさらに「5月11日」に前倒しするよう全国の教育委員会に要請していたが、道教委は他自治体の状況を分析した結果、検査日の早期化が受検者の確保に必ずしも効果的と言い難いと判断。道内の大学・市町村など関係団体の意見聴取では、教育実習の実施時期の変更やカリキュラム見直しの難しさ、実習の受け入れ体制を懸念する声もあり、検査日の実施時期を変更しないこととした。

 第1次検査は7年6月15日、第2次検査は7年8月1~3日に実施。検査結果は第1次検査が7年7月ごろ、第2次検査は7年9月ごろにそれぞれ通知する。

 道教委・札幌市教委は、8年度道・札幌市公立学校教員採用候補者特別検査(教養検査)の実施日を12月15日に実施することを決定した。6月の第1次検査(教養検査、専門検査)を前倒しして実施するもので、大学3年生の時点から受検できるほか、不合格になっても第1次検査に挑戦できるメリットがある。道教委は近日中に選考検査の概要を公表する。

 特別検査は教員確保に向けた初の試みとして5年度から試行。民間企業における就職活動が早期化する中、教員採用選考検査を早期化・複線化することで、教員志願者の確保を図ることを目的とする。

 受検対象は大学3・4年生または社会人で、文科省による提供問題を活用する。

 5年度の出願者数は道教委・札幌市教委を合わせて1173人と想定を大きく上回る規模になり、大学3年生が9割を占めたことから、関係者は教員の確保につながるよう期待する。

(道・道教委 2024-10-09付)

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