標津高　地域循環型防災教育　内閣総理大臣賞を受賞　町オリジナルＨＵＧ作成等

（学校 2024-10-17付）

　【釧路発】標津高校（渡辺幹夫校長）は、６年防災功労者内閣総理大臣表彰（消防関係）を受賞した。同校が継続してきた地域循環型防災教育、標津町オリジナルＨＵＧの作成および実施、リアルＨＵＧの実施など、防災思想の普及が高く評価された。

　防災功労者内閣総理大臣表彰は、毎年９月１日の「防災の日」にちなみ、災害の未然防止と被害の軽減に資する取組が顕著な団体等をたたえるもの。

　同校は、海沿いに面した地域にあり、以前から防災減災活動には力を入れてきた。標津町の協力を受け、平成２９年度にはアクサユネスコ協会減災教育プログラムの参加校として採択され、本格的に始動した。

　令和元年度は、防災教育チャレンジプランの参加校として採択され、奥尻町への視察研修を実施。町民に還元する取組に努めた。２年度は、町オリジナルＨＵＧを完成させるとともに、東日本大震災の被災地への視察を開始し、本年度まで５年連続で実施してきた。特に、５年度からは、１年生全員が防災視察研修に取り組んでおり、来年度で全校生徒が研修を体験する。

　本年度は、生徒会が初めて熊本県・長崎県を視察し、熊本地震や球磨川水害、普賢岳火山災害について学習。成果を町内の中学校で出前授業として報告した。長年にわたる防災思想普及に関する取組が高く評価され、防災功労者内閣総理大臣表彰を受賞した。

　今月２日の後期始業式では、表彰伝達式を挙行。全校生徒で受賞の喜びを分かち合った。３日には、山口将悟標津町長を表敬訪問し、日頃の謝意を伝えた。

　９月に総理大臣官邸で開かれた表彰式に出席した生徒会長の太田朱璃那さん（３年）は「先輩たちから引き継ぎ、続けてきた標津高ならではの防災・減災活動を多くの人に知ってもらい、素晴らしい賞を頂くことができ、とてもうれしい」と笑顔を見せた。

　同校は、今後も防災・減災教育と地域循環型防災教育を推進。１１月８日に、１日防災学校を行い、自然災害の恐ろしさと備えの重要性、避難所運営に関わる心構えなどを学ぶ。

(学校 2024-10-17付)