先人たちの伝統後世に　札幌手稲高　創立５０周年記念式典

（学校 2024-10-21付）

札幌手稲高創立５０周年記念式典

　札幌手稲高校（久保肇校長）の創立５０周年記念式典が１１日、札幌市内のカナモトホールで執り行われた。在校生や教職員、来賓ら約１３００人が出席。５０年の節目を祝うとともに、先人たちが紡いできた伝統を後世に引き継いでいくよう、今後のさらなる発展を誓い合った。

　同校は、経済発展とともに増加する高校進学者を背景に、大学進学をかなえるための進学校として地域の熱い期待のもと、札幌北高校の校舎を仮校舎として昭和４９年に開校。２年後の５１年に現在の校舎が完成した。

　「継続は力なり」の校訓をもとに、伝統を受け継ぎ、他校に類を見ない支援体制によって５０年の歩みを進め、これまで１万８６５９人の卒業生を輩出してきた。

　式典に先立ち、ウエルカムコンサートを実施。吹奏楽部や合唱部による美しく迫力ある音色が会場いっぱいに響き渡った。

　式典では、はじめに、記念事業協賛会の田中正浩会長があいさつ。これまで、後援会長として教育振興基金の設立、生徒会を中心とした在校生との交流会、ＰＴＡや保護者との交流など、充実した教育活動につなげるための施策に取り組んできたことを振り返った。

　その上で「５０年の節目に協賛会長として記念諸行事に関われた感動を誇りに、今後もさらなる本校の発展に尽くしていく」と述べた。

　続いて式辞に立った久保校長は、同校の変遷を振り返るとともに「これまで２万人に迫る同窓生を輩出できたことは、可能性豊かで素直な生徒、熱心で丁寧な指導を行う教職員、いつも温かく学校や生徒を支援・協力いただいている保護者・地域の方の三位一体となった教育活動のたまもの」と謝意を示した。

　その上で、今後も生徒と共に切磋琢磨し、先輩の功績と輝かしい手稲高の歴史を宝に、今まで以上に地域から信頼される学校であり続けられるよう教育活動を進めていく考えを示した。

　引き続き、同窓会を代表して吉田岳夫会長が登壇し、在校生に対して自分の夢を具体的な目標にして、夢の達成に向けて努力し続けることの大切さを呼びかけた。

　来賓として道教委の渡辺一人委員が祝辞を述べ、同校のさらなる教育活動の発展を祈念した。

　最後に、橘妃愛生徒会長が登壇。

　同校での学びを糧に、創立以来、多くの卒業生が各分野で活躍していることに触れ「その活躍を心の支えに、この恵まれた環境を大切にして本校の歴史と伝統を守り続けていくとともに、何十年先もこの学校を誇りに思えるよう今後も努めていく」と決意を新たにした。

　式典後には、放送局が制作した５０年を振り返るビデオを上映したほか、同校の卒業生で演劇ユニット「TEAMNACS」メンバーの戸次重幸さんが「手稲高校での学びと俳優への道」と題して講演した。

　また、同じく同校卒業生でお笑い芸人・平成ノブシコブシの吉村崇さんからのお祝いのビデオレターを上映し、５０周年の門出を祝った。

(学校 2024-10-21付)