【解説】全国学生調査の方針固まる(解説 2024-10-18付)
文部科学省は7年度から本格実施する「全国学生調査」の実施方針を固めた。学生目線から大学における授業の学びや身に付いた資質・能力などを数値化し、質問項目の全国上位校を一覧化した「ポジティブリスト」を公表。調査結果は大学の教育改善、社会の大学教育に対する理解促進、国の政策立案の基礎資料として活用するほか、学生が大学での学びを振り返り、卒業後の自身の姿を考える契機とする。
大学教育では「学生が身に付けた資質・能力の説明・公表が不十分」と指摘する意見があり、平成30年の中教審答申において大学教育の質に関する情報を一覧化・公表するよう提言。これを受けて文科省は令和元年度から試行調査を行っており、7年度以降、毎年度調査を行う。
調査対象は参加の意向を表明した大学・短大に在籍する2年生と最終学年生(短大は最終学年生のみ)。大学での学習内容や経験、大学教育を通じて身に付いた知識・能力、大学での学びに関する意識などを把握する質問項目を設ける。
学びの実態把握を行う質問では「専門分野に関する知識・理解」「将来の仕事につながる知識・スキル・態度・価値観」「他者と協働する力」「論理的に文章を書く力」「問題を見つけて解決方法を考える力」など定着した資質・能力を数値化。レーダーチャートで表示することで全国平均との比較を可能にする。
授業では「理解しやすい教え方の工夫」「グループワークやディスカッションの機会」などの状況も調査し、学部・学科ごとの上位順を一覧化したポジティブリスト(肯定的な回答割合が高かった大学・短大に限定)を作成し、教育方法・教育改善の好事例をまとめるほか、同意を得た大学全体の集計結果を文科省ウェブページで公表する。
(解説 2024-10-18付)
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