【解説】ひとり家庭支援へ方針見直し
(解説 2024-11-06付)

 こども家庭庁は、母子家庭・父子家庭・寡婦の生活の安定・向上に関する基本方針を7年1月以降に改正する。対象期間は7~11年度。伴走的な相談体制の強化、生活支援や学習支援の充実、自治体の支援体制の強化などを盛り込む。

 基本方針は母子家庭等施策の展開の在り方を示すとともに、都道府県、市、福祉事務所の設置町村で自立促進計画を策定する際の指針となるもので2年度に策定。現行の方針が6年度末に完了することから母子世帯等の家庭生活・職業生活に関する動向などを勘案し見直しを行う。

 10月31日に開かれたワーキンググループの第1回会議において見直しの論点を整理。貧困下にある子どもたちへと確実につながる生活支援・学習支援の周知・提供、高校生など給食のない世代に対する食事提供、小学生からの早期支援の重要性などを盛り込んだ。

 12月以降に第2回会議を開いて基本方針の見直し案を審議。7年1月ごろにパブリックコメントを実施・告示する予定。

 全国の離婚件数は平成14年の28万9836件をピークに減少傾向にあるが、昨年は2・6%増の18万3808件と増加に転じた。

 令和3年度世帯数は母子家庭が119・5万世帯、父子世帯が14・9万世帯、平均年間就労収入金額は母子世帯の母が236万円、父子世帯の父が496万円となっている。

 就業率は8割以上で5年前からやや改善しているものの、母子世帯の母の28・1%、父子世帯の父の16・0%が転職を希望し、うち半数が収入を理由として挙げている。

 こども家庭庁は7年度からひとり親家庭の就業・自立支援や相談支援体制を強化するほか、ひとり親家庭等を対象に子どもの食事を支援する新規事業の着手を計画している。

(解説 2024-11-06付)

その他の記事( 解説)

【解説】全日教連 勤務環境実態調査

 全日本教職員連盟は教職員の勤務環境に関する実態および意識調査2024を公表した。平日1日当たりの時間外勤務が4時間以上の割合は前年度と比べ2・7ポイント下降して16・1%に。一方、持ち帰り...

(2024-11-13)  全て読む

【解説】いじめ分析へ専門家会議

 いじめの5年度認知件数は73万2568件と過去最多を記録。いじめ重大事態の発生件数は1306件となり、10年前の179件の7・2倍まで増加した。全体の約4割が重大事態に至るまでいじめとして...

(2024-11-12)  全て読む

【解説】一時保護施設の基準整備

 道は7日に開かれた道議会子ども政策調査特別委員会で「仮称・道一時保護施設の設備および運営に関する基準を定める条例」素案を示した。一時保護中の児童が安心して過ごせるよう①職員の配置数②居室面...

(2024-11-11)  全て読む

【解説】防衛費増額に賛否

 日本財団は18歳意識調査「アメリカ大統領選/国家安全保障」の調査結果を公表した。米国の大統領交代による日米関係として「良い変化があると思う」との回答は25・6%、「悪い変化があると思う」が...

(2024-11-08)  全て読む

【解説】個別最適な学び 実現へ

 調査報告書では、授業改善に向けた元国立教育政策研究所学力調査官3人による分析・考察を掲載している。  国語科では、実際の言語活動を想定した場面・状況の把握が不十分なまま解答している傾向が...

(2024-11-07)  全て読む

【解説】地域・学校・個人で格差

 道教委が道立高校における5年度の時間外在校等時間の状況を分析した結果、学校規模が大きくなるほど多忙になる傾向が見られた。時間外在校等時間が360時間以内の教職員の割合は1間口の高校で55・...

(2024-11-05)  全て読む

【解説】学びの多様化 全国で事例も

 小・中学校の不登校の児童生徒数は前年度比で1991人増、高校で96人増となった。欠席日数が30日未満でも不登校傾向や保健室登校、遅刻・早退が多い児童生徒もいることから、実態はより深刻である...

(2024-11-01)  全て読む

【解説】SOZOWが教育プログラム

 SOZOW㈱は経済産業省の「未来の教室実証事業」の採択を受け、11月から道内の小中学生にデジタル・非認知スキルを育成する教育プログラムの提供を開始する。マインクラフトを活用して地域の魅力を...

(2024-10-31)  全て読む

【解説】学校満足度など改善傾向

文部科学省は25日、21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)の結果を公表した。コロナ禍が明け、学校生活の満足度、精神的健康、自尊感情は改善傾向に。「子どもは持ちたくない」と回答した女子は...

(2024-10-30)  全て読む

【解説】基本給の引き下げ否定

 阿部俊子文部科学大臣は25日の記者会見で、若手教師のサポートなどを担う「新たな職」創設に伴う一般教員の基本給引き下げを「考えていない」と否定した。新ポストの創設は7年夏ごろまでに仕組みを構...

(2024-10-29)  全て読む