【解説】いじめ分析へ専門家会議
(解説 2024-11-12付)

 いじめの5年度認知件数は73万2568件と過去最多を記録。いじめ重大事態の発生件数は1306件となり、10年前の179件の7・2倍まで増加した。全体の約4割が重大事態に至るまでいじめとして認知されておらず、認知した時点で重大事態となっているケースも多いことから、未然防止の取組が一層重要となっている。

 今後設置する専門家会議では、全国の重大事態報告書を分析することでいじめの端緒・予兆や重大化要因を把握し、学校における未然防止対策に活用する考え。また「いじめとは何か」を直接的に教える教育を全国的に実施するため、いじめ未然防止教育の指導案・指導教材のモデル構築に着手する方針。

 悩みを受け止める相談体制を整備するため、端末による「心の健康観察」の導入、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー配置の充実、SNSの活用などを推進。加害児童生徒への対応強化も掲げており、警察と連携による毅然とした指導・対応やこども家庭センターなど福祉との連携を進める。

 第三者性(中立性・公平性)の確保が疑わしい事案もあることから、首長部局でいじめ解消に取り組む仕組みを導入するガイドラインを新たに作成する。また、インターネット上のいじめや誹謗中傷対策を強化するため、小学校低学年段階からの教育・啓発や教職員研修・保護者への啓発の充実を図る方針を示した。

(解説 2024-11-12付)

その他の記事( 解説)

【解説】関係団体 財務省案に声明

 全国の校長会、PTA団体、教職員組合など23団体で構成する「子どもたちの豊かな育ちと学びを支援する教育関係団体連絡会」は15日、教員の給与制度に関する財務省提案に対する緊急声明を阿部俊子文...

(2024-11-19)  全て読む

【解説】食育に関する世論調査

 内閣府は食育に関する世論調査をまとめた。小中学生に必要な食育の取組として5割以上が「食生活や食文化を学べるコンテンツの充実」「保護者が食について学ぶ機会の充実」「地場産物の利用拡大など学校...

(2024-11-18)  全て読む

【解説】上士幌町の環境教育

 環境省は毎年、学校教育・社会教育において、子ども(幼少期~高校生)を対象としたSDGsや環境教育、ESDの実践取組動画を募集・選定する「環境教育・ESD実践動画100選」を実施している。 ...

(2024-11-15)  全て読む

【解説】子の声聴く姿勢 QOL向上に

 大人が子どもの声を積極的に聴き、その意見を取り入れようとすることで子どもの生活の質(QOL)の向上につながることが、国立成育医療研究センターの研究チームによる調査研究で明らかになった。 ...

(2024-11-14)  全て読む

【解説】全日教連 勤務環境実態調査

 全日本教職員連盟は教職員の勤務環境に関する実態および意識調査2024を公表した。平日1日当たりの時間外勤務が4時間以上の割合は前年度と比べ2・7ポイント下降して16・1%に。一方、持ち帰り...

(2024-11-13)  全て読む

【解説】一時保護施設の基準整備

 道は7日に開かれた道議会子ども政策調査特別委員会で「仮称・道一時保護施設の設備および運営に関する基準を定める条例」素案を示した。一時保護中の児童が安心して過ごせるよう①職員の配置数②居室面...

(2024-11-11)  全て読む

【解説】防衛費増額に賛否

 日本財団は18歳意識調査「アメリカ大統領選/国家安全保障」の調査結果を公表した。米国の大統領交代による日米関係として「良い変化があると思う」との回答は25・6%、「悪い変化があると思う」が...

(2024-11-08)  全て読む

【解説】個別最適な学び 実現へ

 調査報告書では、授業改善に向けた元国立教育政策研究所学力調査官3人による分析・考察を掲載している。  国語科では、実際の言語活動を想定した場面・状況の把握が不十分なまま解答している傾向が...

(2024-11-07)  全て読む

【解説】ひとり家庭支援へ方針見直し

 こども家庭庁は、母子家庭・父子家庭・寡婦の生活の安定・向上に関する基本方針を7年1月以降に改正する。対象期間は7~11年度。伴走的な相談体制の強化、生活支援や学習支援の充実、自治体の支援体...

(2024-11-06)  全て読む

【解説】地域・学校・個人で格差

 道教委が道立高校における5年度の時間外在校等時間の状況を分析した結果、学校規模が大きくなるほど多忙になる傾向が見られた。時間外在校等時間が360時間以内の教職員の割合は1間口の高校で55・...

(2024-11-05)  全て読む