コミュ力育む授業改善 北中英研 第8回渡島・函館大会(関係団体 2024-11-13付)
道中英研渡島・函館大会
道中学校英語教育研究会(北中英研、三上寛晃会長)は、仮説を立てて実践する「研究」から移行して、より実践に重きを置いた「研修」を推進。主題は「実践的なコミュニケーション能力を育成する授業改善~言語活動の充実と主体的・対話的で深い学びの実現」。ICT機器やデジタル教科書、1人1台端末の活用、新学習指導要領に対応した授業や評価・評定を重点に、授業検討会や学習会を行っている。
◆函館巴中2年 スピーチ動画共有
この日、巴中の橋本拓馬教諭による2学年英語科授業を公開した。単元の目標は「身近なことについて、特徴を比較しながら説明することができる」。比較級、最上級を言語材料に、プレゼンテーションの対象と目的を意識しながらプロセスを学習する。
比較表現を学び、情報を収集および整理して迎えた本時、「自分の好みについて比較表現を使って分かりやすく伝えよう」を目標に設定。導入時には、英単語学習アプリ・クイズレットで比較級・最上級の形や読み方を練習したり、スライドで比較表現の用法を確認したりした。
また、オンライン掲示板アプリ・パドレットに、多数の比較対象物等2軸をまとめて共有。生徒たちは、二つの対象物を比較して好みを質問し、回答し合うペアワークを実践した。
続いて、前時までに作成した原稿を用いてスピーチ練習を行った。橋本教諭は手本を見せたあと、目線やジェスチャーなどによって聞き手を意識して発表するよう呼びかけた。
個人練習では、橋本教諭が生徒からの発音や読み方などの質問に答えながら机間指導した。3、4人グループを組んで練習する場面で、生徒たちは端末を用いて画像を見せながら発表。生徒間の振り返りでは「日本語の流れと違って、英語の区切りを意識した方が良い」など、伝わりやすい発表に向けて意見し合った。
互いのアドバイスを踏まえて、グループ内で一人ひとりのスピーチを動画に収めた。暗唱に自信がない生徒に対しては、他生徒が端末のカメラ横に文章を表示するなど、協力して活動。できる限り正確でスムーズに発表する姿を残そうと、積極的にテイクを重ねていた。
動画はクラウドを通して学級全体に共有した。橋本教諭の呼びかけに手を挙げた生徒の動画を大型モニターに映し、全員で発表を確認。橋本教諭は「顔をカメラに向け、内容に合わせてジェスチャーしている」と、良かった点を具体的に伝えた。
公開授業のあと、全体会や愛知淑徳大学交流文化学部非常勤講師の北原延晃氏による講演を展開。同会の三上会長は開会に当たり、AI発展の中でも教師がAIに代替することは難しいとされる調査結果に触れ「授業におけるねらい、授業を通してどのような価値を提供していくかを示唆している」とし、研究のさらなる推進を期待した。
(関係団体 2024-11-13付)
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