道教委・伊藤局長講演や小樽稲穂小視察　学校の伴走者として　留萌市町村教委協が研修会

（関係団体 2024-11-15付）

留萌市町村教委協議会・研修会

　留萌管内市町村教育委員会協議会（会長・佐藤敏治増毛町教委教育長）は１０月下旬の２日間、札幌市内などで管内教育委員会委員研修会を実施した。道教委の伊藤伸一学校教育局長が講演し、参加した教育長や委員に向け学校の伴走者としてのリーダーシップに期待。小樽市立稲穂小学校（遠藤隆典校長）への訪問では、今後の教育を運営する上で必要な取組や考え方について理解を深めた。

　研修は本道教育における先進的な実践事例や今日的な教育の諸課題について相互理解を深め、管内市町村教育委員会の円滑な運営に資することを目的に毎年実施しているもの。管内市町村教委の教育長・委員ら４１人が参加した。

　初日は道高校遠隔授業配信センター（センター長・阿部穣有朋高校長）で授業配信の視察や同センターの取組について佐藤豊記教頭（センター次長）から説明を受けたあと、ホテルライフォート札幌に移動して道教委の伊藤学校教育局長による「これからの時代に求められる学校づくり」と題した講演に耳を傾けた。

　伊藤局長は、国の動向や教育ＤＸの推進などの話題に触れながら「教育委員会は学校と伴走し、積極的な自走を支援して、逸走や暴走を軌道修正することが求められている」とし、市町村教委のリーダーシップに期待を寄せた。

　２日目は稲穂小を視察。冒頭、遠藤校長が「ビジョンの共有」「組織で動く」「心理的安全性の高い職場」を柱とする同校の学校経営方針について説明し、ＩＣＴの利活用による授業改革や幼保小中の連携などの取組を紹介した。

　続いて、林憲幸教頭が教頭業務の改善として進めてきた休暇処理や学校徴収金のシステム化の取組、時間外在校等時間の縮減などの成果について説明した。森末武雄事務主幹は次世代の校務ＤＸの方向性や校務情報化の課題などについて話し「学校におけるマネジメント機能を十分に発揮できるようにするため、事務職員はより主体的・積極的に校務運営に参画することが求められている」と強調した。

　その後、各学級の教室へ移動し、同校の探究型授業におけるＩＣＴの利活用や教員の関わり方などを視察し、学校の目指すビジョンが各学級の授業に浸透している様子を確認した。

　全体を通して参加者からは「教育現場における情報化の現状について参考になる内容だった」「多様な子どもたちに対応する上で委員としてより柔軟な考えを持たなければならないと感じた」などの感想が寄せられた。

(関係団体 2024-11-15付)