道中 GIGAスクール現状調査 欠席連絡電子化 65% 生成AI 文書作成などで活用(関係団体 2024-11-14付)
道中学校長会(河村克也会長)は6年度GIGAスクール構想の取組と現状等に関する調査結果をまとめた。保護者との欠席・遅刻連絡のデジタル化に取り組む中学校は65・4%、会議資料のペーパーレス化は97・3%とICTを活用した校務効率化が進んでいる。生成AIを活用する学校は6・0%で、報告書や研修資料作成のたたき台などで利用していることが分かった。
調査期間は4月30日~6月10日。札幌市を含む道内の中学校557校に調査を依頼した。回収率は93・4%。
教員用端末の整備率は2年前と比べて31・0ポイント上昇し85・4%に。大型提示装置は普通教室の94・8%で整備された一方、電子黒板の整備率は23・9%にとどまった。
生徒用端末の学習用ツールは文書編集、表計算、プレゼンテーションソフトが9割以上。2年前と比べプログラミング教材が18・4ポイント上昇し42・7%、デジタル教科書・教材が28・7ポイント上昇し89・4%と利用が広がっている。
GIGAスクール構想実現の課題は「ICT支援員の配置」「ソフトウエアの整備」「指導助言できる教員が少ない」が4割以上と高い。破損端末の補充、通信環境、教員の使用頻度の差、人事異動による学び直しの必要性などの課題も報告された。
学級閉鎖等での端末の貸し出しは97・3%の学校が認めている。不登校生徒への貸し出しは25・0ポイント上昇し84・6%、病気・けがによる矢席は22・8ポイント上昇し82・9%となった。
情報モラル教育の充実には97・3%の学校が取り組んでいる。授業外での多様な活用方法の推進、不測の事態への対応策、機能制限・フィルタリング、健康面での配慮に取り組む学校は7割以上と広がっている。
端末持ち帰りのルールは95・0%の学校で整備。家庭学習等でほぼ毎日活用している学校は21・5%で、「必要に応じて活用(60・6%)」を合わせると8割以上になった。
家庭学習での活用方法は「レポート・プレゼン資料の作成」「ウェブ教材」「配信された宿題」が5割以上と高い。
一方、端末の破損・紛失、不適切な動画へのアクセス、ゲームや動画視聴、アプリのダウンロードやSNS上の写真送信といった課題も報告された。
学校のICT化を進める上で重要なことは「中心的立場を担う情報化推進リーダーの配置」「校内研修や雰囲気づくりといったマネジメント」が7割以上で、人的配置やマネジメントを重視する校長が多い。また「教員の授業に対する意識の変革」「通信環境の安定」「屋外でのワイファイが未接続」などの課題も報告されている。
9割以上の学校が学習評価や成績処理でのICT活用、会議資料のペーパーレス化に取り組んでいる。保護者連絡のデジタル化をみると、緊急時の一斉連絡・アンケートが9割、学校からのお知らせが8割、欠席・遅刻連絡が6割だった。
生成AIを活用している学校は6・0%。報告書・研修資料、保護者向け文書、練習問題のたたき台のほか、学校便りのイラスト作成、学校アンケートにおけるテキストマイニング、挿絵の作成などで活用されている。
(関係団体 2024-11-14付)
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