石狩小中校長会 秋季学校経営研 子を成長させる組織を 石狩局・田中局長講話など
(関係団体 2024-11-14付)

石狩小中校長会秋季学校経営研

 石狩管内小中学校長会(佐藤誠会長)は7日、北広島市芸術文化ホールで秋季学校経営研究会を開催した。石狩教育局の田中賢一局長による講話のほか、管内の3小・中学校の校長が学校間連携に視点を当てた学校経営の在り方について提言発表。活力ある学校組織に導く最高経営責任者としての視点を養った。

 研究は3ヵ年計画の2年次目。「自ら未来を創造し 切り拓く 石狩の子どもを育てる学校教育の推進~持続可能な社会をつくる子どもの、資質・能力を育成する学校経営の在り方」のもと、本年度は「活力ある学校組織をつくり、時代の要請に応える学校経営の確立」を協議題に設定。学校経営方針の在り方と社会に開かれた教育課程の推進、地域や学校間連携の在り方に関する課題の明確化を図っている。

 開会に当たり、佐藤会長は同会が重点課題として取り組んでいる人材育成について「校長と教頭が協力する前向きな姿が後継者の育成や学校組織の活性化につながる。様々な機会を通して教頭への指導助言を継続していこう」と呼びかけた。

 全体会では、石狩局の田中局長が「これからの最高経営責任者の在り方」と題して講話。①学校組織の強化・活性化②資質・能力の確実な育成・定着③働き方改革④地域と歩む持続可能な教育体制の実現⑤人材確保⑥主幹教諭の人材育成―の6点について、自身が経験した学校現場と行政の双方の視点で学校経営のマネジメント手法を解説した。

 ③⑤⑥は、教職の魅力向上も踏まえ、教職員の負担軽減や今後の管理職人材確保・育成に一層力を入れていく必要性を強調。

 主幹教諭の育成に関しては「自校のために頑張るだけではなく、組織の中核を担い活躍できるような広い視点を養ってもらう必要がある」との考えから、管内の主幹教諭を対象とした研修や面談などを検討していることを伝えた。

 働き方改革については、役割を本質的に見極め、目標を焦点化することがポイントと指摘。子どもの資質・能力の育成を最優先事項に、勤務時間を意識した業務の効率化、自校の教員定数を踏まえた業務精選などに取り組んでいくことが重要とした。

 これからの最高経営責任者の在り方として「組織の長として意思決定し、経営方針の実現を果たすことを第一に、子どもを成長させる組織経営を行うことが重要」と締めくくった。

 分科会では石狩市立紅南小学校の日下部匡彦校長、千歳市立向陽台小学校の久々江貴志校長、江別市立第三中学校の岡田一之校長の3人が提言者を務めた。

 うち日下部校長は次年度の学校経営方針の一部として視野に入れている複数学級担任制、全学年・全教科授業交換制をコミュニティ・スクールでの熟議を通して提案するなど地域と共につくる学校経営に着手。異校種間の連携では、花川北地区6校の小中連携の取組を通して、小・中学校それぞれの役割を明確化し、9年間の資質・能力の育成や異校種間の温度差の解消を図ることで、持続可能かつ充実した教育活動につなげる学校経営の在り方を研究した。

(関係団体 2024-11-14付)

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