根室北斗小、羅臼高が実践報告　心理的安全性確保で成果　根室局　働き方改革推進会議

（道・道教委 2024-11-18付）

上半期の取組について共有した

　【釧路発】根室教育局は６日、別海町役場で６年度学校における働き方改革推進会議を開催した。根室市立北斗小学校と羅臼高校がそれぞれの実践を報告。参加者は、教職員の心理的安全性確保に資する取組や校務ＤＸの効果的な活用に関する意識の醸成などに関する事例を踏まえ、今後の働き方改革推進の参考とした。

　会議は、道教委指定の学校における働き方改革推進事業に関する上半期の取組を振り返るとともに、今後の取組について管内で情報交換をすることで今後の取組に生かすことが目的。管内の事業指定校・北斗小、羅臼高における取組の推進状況を報告し、他校への啓発を図った。

　教育関係者２２人が参加。管外の参加者をオンラインでつないだ。

　冒頭、根室局の遠藤直俊局長があいさつ。「教員の質を高めるため、境遇改善など環境を整備することが大事。多くの視点からの協力が必要だ」と参加者に忌憚のない意見を求めた。

　助言者として出席した森町教委の毛利繋和教育長が「協働で進める働き方改革」と題して、学校における働き方改革の在り方を解説。「子どもたちの成長が学校の存在意義であり、教員の働きやすさと教員自身の学びの時間があってこそ、より質の高い教育現場になる」と訴えた。

　続いて、北斗小の飯田雄士校長と羅臼高の古屋順一校長がそれぞれの取組に関する中間報告や事例発表を行った。

　飯田校長は①マイアプローチ学習②ワーク・ライフ・バランス③マイプラン・シェア研修―の３点をグランドデザインとして、時間外勤務の状況の共有や校内研修の実施などの結果を紹介。「業務の仕組みなどを変更したことで、職員の心理的安全性確保が期待できる」と今後の展望を示した。

　古屋校長は、校務ＤＸを通した働き方改革の実践を発表した。チャット電子決済の導入や校長と教頭の連携の強化などを進めたことで「教員の負担が激減した」と説明。「ＤＸの前に校長の在り方を考え直すことが重要。管理職全体で共同経営していく意識を持つこと」と強調し、ＩＣＴの使い方が分からない教員もいるため柔軟に対応していく必要があると指摘した。

　このあと「学校における働き方改革に係る取組と提案」をテーマに、参加者間で協議した。

(道・道教委 2024-11-18付)