金融経済教育研究校の帯広啓西小 正しい知識や価値観醸成 6年授業でキャッシュレス決済(学校 2024-11-21付)
帯広啓西小・金融経済教育公開授業in北海道
【帯広発】北海道金融広報委員会、金融経済教育推進機構(J―FLEC)の金融経済教育研究校に指定されている帯広市立啓西小学校(折出雅史校長)は15日、同校で「金融経済教育公開授業in北海道」を開催した。6年生の金融教育授業を公開したほか、文部科学省消費者教育アドバイザーを務めるあんびるえつこ氏が「子どもと学ぶお金のしつけと金融教育~将来役立つお金の使い方について」と題して講演。児童たちは意見交流やワークショップなどを通して、多様化する金融状況に対応していくための正しい金融知識の習得や価値観の醸成を図った。
同校は5年度から2年間、金融経済教育研究校に指定。金融・経済に関する正しい知識の習得および金銭や物に対する健全な価値観の養成を目的に、具体的な教育方法の研究・実践を進めている。
これまでは、前年度にキャッシュレス決済の手段や支払い方法等の学習のほか、修学旅行の際にキャッシュレス決済による支払いなどを体験してきた。
この日は、加納ちどり主幹教諭による6年2組の金融教育授業「キャッシュレス時代のお金の使い方」を公開。本時のねらいに「電子マネー(キャッシュレス決済)も現金と同様の価値があることを知る」「キャッシュレス決済は便利な反面、使い方に注意が必要なことを知る」の2点を設定した。
加納主幹教諭は、お小遣いの利用に当たり、電子マネーによって無計画に使ってしまった事例と現金で計画的に管理できた事例を挙げ、計画的にお小遣いを管理するために必要な注意点を求めた。
グループ協議で児童は「現金はお金の流れを把握できて使い過ぎることが少ない」「キャッシュレス決済は、お金を使った感覚がないのでお金の流れを明確にしないといけない」などそれぞれの支払方法の特徴を挙げた。
その上で「レシートを確認する」「明細で管理する」などお金の管理に関する注意点をまとめた。
続いて行った講演では、あんびる氏が考案した家族の誕生日に限られた費用でカレーの材料を選択する「カレー作りゲーム」を実践。材料費の制限がない1回目には、自由にカレーの材料を選択していた児童たちだったが、2回目に制限が設けられると悩みながらカレーの材料を選択した。
あんびる氏は「お金には限りがある。時には欲しいという気持ちと向き合うことも重要」と指摘。また、意思決定チャートを活用し「買う目的を明確にした上で上手にお金を使ってほしい」と呼びかけた。
その上で、お金を上手に使うこつとして「お金には限りがある。良い点・悪い点を考えた上で選択する」「資源にも限りがある。地球のことも考えてお金を使う」「見えないお金もお金。使い方・使い過ぎに注意する」の3点を強調した。
最後に折出校長は児童たちに対して「意見交流やワークショップから多くの学びがあったのでは。今後トラブルに巻き込まれないよう多くの正しい情報を身に付けてほしい」と呼びかけた。
(学校 2024-11-21付)
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