本道教育の充実・発展に尽力 河村氏ら8人に栄誉 道教委 道教育功績者表彰(道・道教委 2024-11-25付)
道教委は6年度教育功績者の受賞者を決定した。本道教育の充実・発展に寄与した岩見沢立東光中学校の河村克也校長ら8人が受賞。表彰式は7年1月8日にホテルライフォート札幌で執り行う。
表彰は昭和28年度から実施。本道の教育振興に功績のある教育職員、その他の教育関係者を表彰してその功績に報い教育の振興に寄与することが目的。今回で70回目を迎え、受賞者の総数は675人となった。
6年度道教育功績者表彰の受賞者の功績概要はつぎのとおり。=敬称略=
▼河村克也(岩見沢市東光中校長)
昭和62年採用以来、本道の小学校教育および中学校教育に携わり、保健体育科の教員として運動の楽しさを重視した授業づくりに取り組み、児童生徒の体力向上に努めるとともに、資料の効果的な活用や発問の工夫による道徳教育の推進に力を発揮し、文部科学省優秀教員表彰を受けるなど、本道の教育の充実発展に尽力した。
また、雨竜町立雨竜中学校長として、小学校と施設が一体であるメリットを生かし、義務教育9年間をなだらかに接続した特色ある小中一貫教育を推進したほか、滝川市立江陵中学校長として中1ギャップ未然防止の取組等の推進、岩見沢市立東光中学校長在任中にはICTの活用や事務の共同実施を含めた包括的な学校改善に努めるなど、その実績は高く評価されている。
さらに、全日本中学校長会副会長や道中学校長会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した功績は誠に大である。
▼駒井博和(札幌白石高校長)
昭和63年採用以来、本道の高校教育および教育行政に携わり、保健体育科教育における実践研究に努め本道の教員の指導力向上に尽力するとともに、道高校体育連盟会長として、本道の運動部活動の振興に取り組んだほか、生徒の学力向上と進路実現を果たす力強く安定した学校経営に努めるなど、本道の教育の充実発展に尽力した。
また、令和5年に本道で開催された全国高校総合体育大会においては、道高校体育連盟会長として(公財)全国高校体育連盟や各競技団体等の関係機関と緊密な連携、連絡・調整を図り、36年ぶりに本道で開催した大会を成功に導いたほか、道教委の指導主事として、保健体育科教員の資質能力や子どもたちの体力・運動能力の向上、中学校武道必修化に伴う安全で安心な武道授業の実施に向けた教員の指導力向上と環境整備に尽力した。
さらに、全国高校体育連盟副会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した功績は誠に大である。
▼田近憲二(札幌稲穂高等支援校長)
昭和63年採用以来、本道の特別支援教育に携わり、肢体不自由教育、知的障がい教育において、重度・重複障がい児の指導を中心とした教育実践や研究を行うなど、本道の教育の充実発展に尽力した。
また、道南地域での高等支援学校の開校に当たっては、函館高等支援学校の開設準備の校長として開校に携わるとともに、函館高等支援学校の閉校業務にも携わったほか、特別支援教育「ほっかいどう」17号の原稿執筆や東洋館出版社「特別支援教育(知的障害教育)」において用語集の執筆をするなど、知的障がい害教育の発展に寄与してきた。
さらに、全国特別支援学校知的障害教育校長会代表理事や道特別支援学校長会副会長などの要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した功績は誠に大である。
▼野戸谷睦(札幌視覚支援校長)
平成10年採用以来、本道の特別支援教育および教育行政に携わり、視覚障がい教育において、乳幼児期、成人期の相談体制の整備、通常の学級等の視覚障がいのある生徒等を担当する教員対象の研修の実施など、専門機関としての特別支援学校の相談支援機能の充実に努めた。
また、道内外の盲学校間でのオンライン合同授業の実施や視覚障がい特別支援学校全教職員が参加するオンライン研究サークルを組織するなど、ICT活用による教育・研究の充実を図ったほか、視覚障がい教育の理解啓発を目的に、学校運営協議会での協議をもとに、外部講師による食育、ダンス講習、理療専門講習等を実施するなど、学校を中核に地域と共に教育活動の活性化に取り組んだ。
さらに全国盲学長会や道特別支援学校長会副会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した功績は誠に大である。
▼寺本公彦(函館市八幡小校長)
昭和62年採用以来、本道の小学校教育および教育行政に携わり、学校組織としての取組の充実を図るとともに、小中一貫教育の推進に尽力し、地域と連携した学校づくりに取り組むなど、本道の教育の充実発展に尽力した。
学校経営においては、算数教育における高い専門性と優れた実践力をもってその充実発展に力を尽くし、コロナ禍においては、ICT活用に尽力するとともに、職員の働き方改革において、行事や教育課程の在り方の見直しを積極的に進めたほか、「学校力向上に関する総合実践事業」の近隣実践校として、実践指定校とともに教育課程の推進や校内体制の改革に尽力した。
さらに、道小学校長会副会長や函館市小学校長会会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した功績は誠に大である。
▼高野拓実(旭川市朝日小校長)
昭和62年採用以来、本道の中学校教育に携わり、理科教育における実践研究に努め、全国中学校理科教育研究会北海道大会兼道中学校理科教育研究会札幌大会において実践発表を行うなど、本道の教育の充実発展に尽力した。
学校経営においては、愛情と気遣いを教職員の合い言葉に、進んで知の更新をする教師の意識を高く持ち、成功体験に縛られることなく新しいことに挑戦する学校づくりに努めたほか、令和2年からは、上川教育局義務教育指導監として、上川管内小・中学校の学校経営等に対して指導助言を行うなど、本道教育の充実発展に尽力した。
さらに、道小学校長会理事や旭川市小学校長会長の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した功績は誠に大である。
▼村井亨(留萌市東光小校長)
平成元年採用以来、本道の小学校教育に携わり、教諭として留萌管内の小学校4校に19年間勤務する中で、地域社会との連携を重視し、地域の未来をたくましく担う人材の育成に努めた。
平成20年度に教頭に昇任し、「英語活動等国際理解活動」の推進によって管内英語教育の充実・発展に努めるとともに、PTAや地域住民と連携を図り、本道の教育の充実発展に大いに貢献したほか、令和2年度に校長採用となり、「命」を大切にする学校を重点として安心・安全な学校づくりに尽力し、地域の人的・物的資源の活用による「社会に開かれた教育課程」の実現、学校における働き方改革の推進や「新しいかたちの学びの授業力向上推進事業」の指定を受ける等、「令和の日本型学校教育」の実現に向けた取組は、教育関係者から高い評価を得ている。
さらに、道小学校長会副会長や留萌管内小中学校長会副会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した功績は誠に大である。
▼小野田年克(幕別町明倫小校長)
平成元年採用以来、本道の小学校教育および教育行政に携わり、学校と地域が一体となって教育活動を展開する「学社融合事業」の推進に努めるなど、本道の教育の充実発展に尽力した。
また、国立日高青少年自然の家およびネイパル砂川での勤務時には、青少年の健全育成、施設設備の整備等による利用者の増加および満足度の向上に寄与したほか、平成31年度からは鹿追町立通明小学校長、令和5年度からは幕別町立明倫小学校長として、小規模な教職員組織体制を生かした全教職員が機能する学校体制を構築するなど、教育関係者から高い評価を得ている。
さらに、道へき地・複式教育研究連盟委員長の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した功績は誠に大である。
(道・道教委 2024-11-25付)
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