道教委 ネイパルの在り方素案 センター機能 拠点位置付け 支援機能を総括、再構築へ(道・道教委 2024-11-26付)
道教委は道立青少年体験活動支援施設(ネイパル)の今後の在り方の素案をまとめ、25日の道議会文教委員会で報告した。ネイパルの1施設をセンター的機能を有する「道立体験活動推進拠点施設」として位置付け、教育課題の解決に資する調査研究、人材育成、ネットワーク支援などの機能の充実を図っていく方向性を明記。28日から子どもを含む道民向けにパブリックコメントを実施し、道議会での議論を踏まえ来年3月の策定を目指す。
ネイパルの各施設では地域の教育資源や指定管理者の専門性を生かした様々なプログラムを展開し、青少年の健全育成に重要な役割を担っている。一方、少子高齢化やコロナ禍の影響で青少年教育事業の継続や社会教育関係団体の維持・確保が困難となり、有識者会議での意見をもとに今後の在り方をまとめる。
素案ではネイパルの成果・課題を①機能②管理運営③施設・設備―の観点から整理。機能面では地域人材の担い手育成の確保が深刻化している状況から様々な関係機関・団体等と連携した人材育成や、地域の実態やニーズを把握して支援策を検証する機能の必要性を示した。
管理運営面では、管理目標の適切な設定、施設の役割・機能を一層発揮する職員体制、安定した施設運営のための運営経費確保の必要性を明記。施設設備では、今後の施設の老朽化や人口減少等を踏まえ、教育機能を十分に発揮するための計画的な修繕改修、将来的な施設配置の見直しの検討などが必要とした。
これらを踏まえ今後の方向性を整理。周辺環境や教育資源等の特性に応じた施設バリュー(価値)を最大限に生かして多様な世代の学習活動を支援する取組を継続するとともに、体験活動を核とした青少年教育の推進機能を強化する。
具体策として、6施設のうち1施設をセンター機能を有する拠点として位置付け他の5施設の支援機能を統括。教育課題の解決に資する調査研究・実践検証のほか、地域の教育活動の多様な担い手の研修やネットワーク構築など、人材育成を目指した機能の充実を図る。残る5施設においてはこれまでの役割を継続し、推進拠点の活用・普及を図っていく。
今後、これらの機能を次期指定管理機関で試行・検証。社会教育士の配置促進や利用ニーズに対応した利用料金体系の見直し、幅広い年代の活動に適した施設改修、長期的視野に立った最適な施設配置などを検討する。
山﨑義一生涯学習推進局長は今後、国、道、市町村等の青少年教育施設で構成する道青少年教育施設協議会において、道内青少年教育の推進に向けた課題を共有する考えを示し「指定管理者による取組成果をより直接的に評価する目標設定や、これからの施設が担うべき役割・機能等を踏まえた道教委職員等配置の必要性を検討した上で、ネイパルの教育的価値をさらに高め、今後も道民に必要な施設としての役割を果たすことができるよう取り組んでいく」と述べた。
広田まゆみ委員(民主・道民連合)の質問に対する答弁。
(道・道教委 2024-11-26付)
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