全国学力等調査北海道版結果⑤日高 指導と評価を一体化 学校全体で検証改善サイクル充実(道・道教委 2024-11-25付)
教科全体の状況
日高
【分析結果】
▼小学校
日高管内教育推進の重点として「学校全体で取り組む検証改善サイクルの充実」に取り組んだことによって、5年度全国学力・学習状況調査の自校の結果について、調査対象学年・教科だけではなく、学校全体で教育活動を改善するために活用した学校の割合が全国および全道を上回ったと考えられる。
多くの学校で、児童一人ひとりに配備されたPC・タブレットなどの端末を、毎日持ち帰って、毎日利用させたことによって、学校の授業時間以外に、普段、1日当たり1時間以上PC・タブレットなどのICT機器を、勉強のために使っていると回答した児童の割合が全国および全道を上回ったと考えられる。
▼中学校
多くの学校で、前年度に、教員が学級の問題を抱えている場合、共に問題解決に当たることを行ったことによって、友達関係に満足していると回答した生徒の割合が全国および全道を上回ったと考えられる。
管内教育推進の重点として「家庭・地域と連携した望ましい生活習慣、学習習慣の確立に向けた検証改善の取組」を推進したことによって、5年度全国学力・学習状況調査の自校の結果について、保護者や地域の人たちに対して、公表や説明をよく行った学校の割合が全国および全道を上回ったと考えられる。
【管内教育の重点(学力)】
▼子ども一人ひとりが資質・能力を確実に身に付ける教育の推進
▽指導と評価の一体化による授業改善
▽学校全体で取り組む検証改善サイクルの充実
▽家庭・地域と連携した望ましい生活習慣、学習習慣の確立
【具体的な改善策】
▼指導と評価の一体化による授業改善
▽学習指導要領を踏まえた評価規準の設定や適切な評価方法による児童生徒の学習状況の見取り等、指導と評価の一体化による授業改善を推進する
〈具体策〉
▽指導と評価の一体化プロジェクトadvance
▽日高管内教育課程研究協議会の開催
▽小中連携した授業改善に係る好事例の収集および普及
▽ICT活用重点校の抽出および支援
▼学校全体で取り組む検証改善サイクルの充実
▽数値目標に基づく年複数回の検証改善および学校全体の改善策の共有等、検証改善サイクルの充実を図る
〈具体策〉
▽検証改善サイクルシートに基づく指導助言
▽地域別検証改善ヒアリングの実施
▽小中連携した学力向上に係る検証改善の取組の好事例の収集および普及
▼家庭・地域と連携した望ましい生活習慣、学習習慣の確立
▽各学校における望ましい生活習慣、学習習慣の確立に向けた検証改善の取組を推進する
〈具体策〉
▽学習習慣の確立に係る好事例の収集および普及
▽ICTを活用した家庭学習に係る指導資料の作成
【学力向上策に関連した特色ある取組】
▼教育局の学力向上策の概要
▽教育局主催研修において「検証改善サイクルシート」を活用し、中学校区で協議を行い、小学校と中学校の一体的な学力向上の取組を推進
▽小中連携した授業改善に向け、学校教育指導訪問等における互いの授業交流および研究協議の実施を促すとともに、小中連携の取組の好事例を普及
▼学力向上策に関連した特色ある取組
〈取組のポイントとその具体〉
▽日高町立日高小学校・日高中学校=「9年一貫教育」を見据えた小中連携
・「6年度日高小・中グランドデザイン」をもとに、共通の重点教育目標を設定し、育成を目指す資質・能力を三つの柱で整理するとともに、各教科の9年間の系統性を踏まえた年間指導計画の作成、授業改善についての小中合同研修の実施等の取組を推進した
・小・中学校において、研究主題を共有するとともに、合同研修を年2回設定し、授業公開および協議を行うことによって、9年間を見通した学力向上に向けた授業改善に取り組んだ
・児童生徒の実態に合わせた「家庭学習の手引」を作成し、保護者に向けて発信するとともに「学校評価」の項目を小・中学校で共通にするなど、家庭や地域と連携して教育活動の検証を行った
▽日高町立日高小学校・日高中学校=学力向上に向けた「検証改善サイクルシート」の活用・共有
・教育局が提供している「検証改善サイクルシート」を活用し、小・中学校が、それぞれの学力向上の取組状況を年複数回共有するとともに、協議を通して、共通の取組を設定し、実施した
・求められる資質・能力の育成に資する教育課程実施のために、互いの教育活動のつながりを意識しながら授業実践を行った
▼成果・課題
▽小・中学校のグランドデザインや研究主題を共有する合同研修等を行ったことによって、小・中学校教員の互いの教育活動の良さの理解や、学力向上に向けた意識の共有が図られてきた
▽小・中学校における「検証改善サイクルシート」に基づいた協議の実施によって、検証改善サイクルにおける共通の取組が明確になり、児童生徒の実態交流や授業改善につながってきた
▽全国学力・学習状況調査等の客観的な指標に基づいた経年での学力の状況を踏まえ、小規模校のメリットを生かした学習指導を行うとともに、9年間を見通した教育課程の編成を図る必要がある
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(道・道教委 2024-11-25付)
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