道教委 日本語指導在り方検討 研究実践校を指定へ 加配教員配置校対象に研修会
(道・道教委 2024-12-11付)

 道教委は今後、日本語指導におけるより実践的な指導の在り方を検討するため、研究実践校を指定する方針を示した。9日の4定道議会予算特別委員会で檜垣尚子委員(自民党・道民会議)の質問で明らかにしたもの。また、加配教員が配置されている学校を対象にした帰国・外国人児童生徒に係る研修会を初開催する考えも示した。

 道教委はこれまで、日本語指導が必要な児童生徒への支援体制構築に向け、学校や市町村を対象に帰国・外国人児童生徒等教育の推進支援事業を実施。日本語指導を担当する教員の指導力向上を図る研修会や、教職員を対象とした有識者による相談支援、携帯型通訳デバイスの貸し出しのほか、教員・ボランティアを対象とした地域別情報交流会などに取り組んできた。

また、道内外で効果的な取組を行っている学校の事例をまとめた「実践事例集」の本年度内作成を計画。現在、有識者参画のもと、日本語指導が必要な児童生徒が在籍する学校における組織的な日本語指導の好事例を収集・把握した上で「体制整備」「指導計画」「指導方法」などテーマ別に編集作業を進めている。 

 伊藤伸一学校教育局長は、これまで市町村や学校における受け入れ体制の整備や、日本語指導の在り方などを解説する資料の作成・配布、専門家による講義・演習を行う研修会を開催してきたことを伝えた上で「日本語指導加配教員のネットワーク構築を図るため、本年度新たに加配教員が配置されている学校を対象とする研修会を実施する」と答弁。各地域間のつながりを強化し、日本語指導担当教員のより一層の資質向上に取り組んでいく考えを示した。

 山本純史学校教育監は、今後、本道において日本語指導が必要な児童生徒のさらなる増加や分散化、母語の多様化が見込まれることから「より実践的な指導の在り方について検討するため、日本語指導の研究実践校を指定し、その成果を道内全ての学校や市町村教委に周知する」と述べた。

(道・道教委 2024-12-11付)

その他の記事( 道・道教委)

道教委 授業力向上へ全道研修会 学び最大限に引き出す 250人 3学期に向けて研鑚

授業力向上推進事業第2回全道研修会  道教委は12日、新しいかたちの学びの授業力向上推進事業第2回全道研修会をオンライン形式で開催した。全国学力・学習状況調査結果を踏まえた授業改善の方向性について有識者3人による講演・協議を実...

(2024-12-16)  全て読む

道教委 聴覚障がい特支授業実践研 非認知能力 発達に重要 金沢大・武居教授が講演

聴覚障がい特支授業研究協  道教委は、9日から2日間、札幌聾学校(四木定宏校長)で聴覚障がい特別支援学校における授業実践研究協議会を開催した。金沢大学の武居渡教授が「仲間とともに、粘り強く、主体的に学びに向かう子ども...

(2024-12-13)  全て読む

道教委 第3回E―Lineセミナー 推進教員 授業モデル普及へ ICT活用、ゴール明確化等

 道教委は10日、オンラインで第3回E―Lineセミナー兼小学校外国語専科教員研修会を開催した。話すこと「やりとり」、話すこと「発表」、書くことの各研究領域について、各推進教員が作成した授業...

(2024-12-12)  全て読む

同じ目線で 学び深め 共生社会コンファレンス 文科省・道教委 講話や実践発表

共生社会コンファレンス  【旭川発】文部科学省と道教委は7日、旭川市内の大雪クリスタルホールで6年度「共に学び、生きる共生社会コンファレンスin北海道」を開催した。テーマ「同じ目線で共に学び、生きる~立たない学びカ...

(2024-12-11)  全て読む

T―baseの配信体制検討へ 年内に庁内組織を新設 成果・課題を検証 道教委 

 道教委は、道高校遠隔授業配信センター(T―base)における今後の配信体制を検討するため、年内に新しい組織を庁内に設置する。遠隔授業のニーズが高まる中、今後の配信の見通しや施設・設備に関す...

(2024-12-11)  全て読む

オホーツク局 SKGプロジェクト 地域連携の在り方探る 津別高や紋別市CSが発表

 【網走発】オホーツク教育局は11月26日、教育局の独自事業「教員育成産官学連携プロジェクト(SKGプロジェクト)」の第4回地域連携オンライン研修会を実施した。地域連携の実際について、津別高...

(2024-12-10)  全て読む

大学3年等対象の特別選考 実施時期の前倒し検討 道教委 道内大学に提案へ

 道教委は、大学3年生も受検できる公立学校教員採用選考検査特別検査(教養検査)の実施時期の前倒しを検討している。12月からさらに6ヵ月前倒しすることで、例年6月の本検査と合わせて実施すること...

(2024-12-10)  全て読む

子の学びICT機器活用へ道教委 1月10日講演・体験会 現場で役立つアイデア発信

 道教委は来年1月10日、札幌視覚支援学校で子どもの学びにICT機器を活用するための講演会・機器体験会を開催する。ソフトバンク㈱と東京大学先端科学技術研究センターが実施する「魔法のプロジェク...

(2024-12-10)  全て読む

道教委 7年度予算概算要求 歳入・歳出の見直し強化 学力・体力向上、不登校対策等当面の課題に対応

 道教委は7年度予算概算要求の基本方針を5日の教育委員会で決定した。基本的事項では、歳入・歳出の見直しを一層強化することを基本とし、学力・体力の向上、不登校やいじめ対策、ICTを活用した教育...

(2024-12-09)  全て読む

新しい学び授業力指定の森町が研修会 子の主体的な学習促進 森小6年算数 端末活用し

 【函館発】道教委「新しいかたちの学び授業力向上推進事業」に指定されている森町は11月下旬、森小学校(伊藤明彦校長)で成果普及研修会を開いた。町内外から教育関係者ら約80人が参加。公開した3...

(2024-12-09)  全て読む