道教委 授業力向上へ全道研修会 学び最大限に引き出す 250人 3学期に向けて研鑚(道・道教委 2024-12-16付)
授業力向上推進事業第2回全道研修会
道教委は12日、新しいかたちの学びの授業力向上推進事業第2回全道研修会をオンライン形式で開催した。全国学力・学習状況調査結果を踏まえた授業改善の方向性について有識者3人による講演・協議を実施。全道の教員、管理職、市町村教委職員ら約250人が参加し、子どもの学びを最大限に引き出す学習活動を究明した。
道教委は国語、算数・数学、ICTの各分野で豊富な経験を有する推進教員を小・中学校に配置し、授業改善を進めている。
研修会は道庁別館を配信会場として国語、算数・数学、質問調査の3部会でオンラインで実施。
国語部会では道教育大学附属函館中学校の黒田諭副校長、算数・数学部会では岩手大学教育学部の佐藤寿仁准教授、質問調査部会では道教育大学旭川校の山中謙司准教授がそれぞれ講師を担当。6年度の学力調査結果に基づく全道の課題、改善の方向性を示した。
国語部会で黒田副校長は「問題設定を把握できない」などの課題への対応策を解説し「自分の考えを具体的に表現するために効果的な方法は“問い返し”。教師が具体化するのではなく、子どもに具体化させることが大切」などと助言した。教員と児童が共に指導事項を意識し、学びに向かう工夫などのヒントを伝えた。
講演後、参加者は児童生徒一人ひとりの学びを最大限に引き出す学習活動の工夫について協議。3学期に向けて一層児童生徒に寄り添う指導を行う方法などを話し合った。
黒田副校長は「育成を目指す資質・能力の定着」を意識して言語活動のゴールを目指すとともに、子どもたちの発達段階に応じて学ぶ意欲を高める大切さを説き「“国語が楽しい”と思わせるのは先生の人柄や言語活動の魅力。子どもたちがわくわくする言語活動を行い、ゴールを目指す過程でいろいろな宝物を拾っていくことが大切」と述べた。
参加者は「子どもが主体となる授業の実現に向け、子どもが自ら学ぶために何が必要なのかを考えて授業を構想し、環境を整備することが大事だと分かった」「表面的な理解に陥らない授業づくりが大切。児童生徒が様々な意見から考えを深め、洗練させることができる授業にしていきたい」などと感想を寄せた。
(道・道教委 2024-12-16付)
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