旭工高　ダイキン工業、道教委と　エアコン教材に体験学習　空調分野の技術者育成へ

（道・道教委 2024-12-17付）

　【旭川発】旭川工業高校（中島泰彰校長）は、ダイキン工業㈱、道教委と連携し「エアコンを活用した人材育成３Ｄプロジェクト」に取り組む。同社からルームエアコン据付実習用機材の寄贈を受け、エアコンを教材とした実践的・体験的な学習活動を展開。将来の空調分野の担い手となる技術者育成につなげる。あす１８日には、同校で同機材の贈呈式を執り行う。

　地球温暖化による猛暑日の増加等の影響で、今後、エアコンの需要が高まることが見込まれ、空調設備分野を支える技術者の確保が喫緊の課題となっている。

　こうした中、同校電子機械科は、空調専業メーカー・ダイキン工業、道教委と連携し「エアコンを活用した人材育成３Ｄプロジェクト」に取り組む。

　プロジェクトは、エアコンを教材とした実践的・体験的な学習活動を通じて、空調分野の担い手となる技術者を育成することがねらい。ＤＡＩＫＩＮ（ダイキン）、ＤＥＮＳＨＩＫＩＫＡＩＫＡ（電子機械科）、ＤＯＫＹＯＩ（道教委）の３者の頭文字を取って「３Ｄ」とした。

　プロジェクトに関わって同社は、５月にエアコン据え付けに関する講習や空調人材育成に向けた同社社員と教員の意見交換会を実施。今後、実習用のエアコン据え付け機材、専用工具の各５セットを同校に寄贈する。

　一方、同校電子機械科では、科目「実習」や「空気調和設備」等の実習テーマに設定するなど、エアコン据え付けを教育課程に位置付け、寄贈された教材を効果的に活用する。また、ダイキン旭川ラボ・ラボポラスの見学やダイキン社員による出前授業を開催するなど、持続可能な連携体制の構築を図る。

　プロジェクトの普及・啓発に当たっては、専門高校と産業界のサステナブルな連携を目指す道教委の事業「北の専門高校ＯＮＥ―ＴＥＡＭプロジェクト」等を活用。専門高校の教員が参加する研修会や産業関係者を対象としたイベントなどを通して広く発信していく考え。

(道・道教委 2024-12-17付)