道教委 第3回E―Lineセミナー 推進教員 授業モデル普及へ ICT活用、ゴール明確化等
(道・道教委 2024-12-12付)

 道教委は10日、オンラインで第3回E―Lineセミナー兼小学校外国語専科教員研修会を開催した。話すこと「やりとり」、話すこと「発表」、書くことの各研究領域について、各推進教員が作成した授業モデルをもとに実践発表。発表を視聴した外国語担当教諭からは「ICTの有効な使用方法を学ぶことができた」「学習を通したゴールの明確化、Small Talkの重要性等が勉強になった」などの感想が寄せられた。

 道教委は前年度から、英語教育推進事業を実施。学習指導要領等の趣旨を踏まえ、児童生徒に4技能5領域のバランスの取れた英語力を育むための指導方法等について実践研究を行い、その成果を普及することで英語教育の充実を図る。本年度は、管内の小学校1、2校、中学校2、3校を研究推進校として指定し、中心的に取組を進める推進教員を各校で1人ずつ選出している。

 推進教員はこれまで、言語活動を通した指導の充実に向けた授業モデルを作成。児童生徒の興味・関心を踏まえた目的、場面、状況を明確にした言語活動の設定、定着を図る単元計画や表現の正確さを高めるための指導の工夫などを視点に研究を進めてきた。

 3回目となるセミナーには、研究推進校の推進教員や道の加配による小学校外国語専科教員のほか、小・中学校、義務教育学校の外国語担当教員、市町村教委職員ら合わせて約130人が参加した。

 はじめに①話すこと「やりとり」②話すこと「発表」③書くこと―の各研究領域を九つのブレイクアウトルームに分け、研究推進校の推進教員が作成した授業モデルをもとに実践発表。

 視聴した参加者からは「Small Talkが生きた活動になるように、児童がより興味を持って取り組める工夫が必要だと思った」「スプレッドシートで毎時間振り返りを行うことや、項目ごとに分けて自己評価ができるようにすることなど、ICTの有効な使用方法を学ぶことができた」「“書くこと”の領域で、紙に書くことと端末上に打ち込むことのどちらを選択するか、場面に応じて子どもたちに決定させたり、子どもの実態に応じて判断することが大切だと思った」などの声が上がった。

 続いて、文部科学省国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部の贄田悠学力調査官兼教育課程調査官が今後の英語教育の充実に向け、講義・講評を行った。

 このあと、推進教員部会と専科教員部会に分かれて協議を展開。推進教員部会では「授業改善サイクルの充実」、専科教員部会では「小学校外国語における指導の充実」をテーマに意見を交わした。

 推進教員が作成した授業モデルは今後、経験の浅い教員が言語活動を通した指導の充実について理解し、実践するための参考資料として活用する。

 推進教員は今後、作成した授業モデルの最終的な見直しを行い、来年1月末までに最終版として道教委に提出。道教委では、授業モデルを義務教育課のウェブページに掲載するなど、研修の機会などを活用して各実践を全道に広く普及させていく予定だ。

(道・道教委 2024-12-12付)

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