釧路局 通級指導研修会 担当者同士で助け合い 開設条件や対象の判断基準など協議
(道・道教委 2024-12-19付)

通級指導研修会

 【釧路発】釧路教育局は12日、通級指導についての研修会をオンラインで開催した。管内の小・中学校および義務教育学校の教諭ら29人が参加。通級指導学級を開く条件や指導を受けられる児童生徒の判断基準などについて協議を重ねた。

 研修会は、本年度から始まった効果的かつ効率的な巡回指導の実施に向けたモデル構築事業の成果普及および通級指導についての理解・啓発を目的としている。

 釧路管内から小・中学校、義務教育学校の特別支援教育コーディネーターら29人が参加した。

 はじめに、釧路局の阿部邦広指導主事が通級指導の国・道における動向について説明。道内で通級指導が可能な学校の少ない地域があることに触れ「支援を必要としているにもかかわらず、必要な指導を受けられない子どもが存在している」と通級指導を普及させる必要性をあらためて説いた。

 続いて、巡回指導リーダー教員である釧路町立富原小学校の前田美知教諭が、効果的かつ効率的な巡回指導の実施に向けたモデル構築事業の成果について発表。鶴居村立鶴居小学校での巡回指導と厚岸町立真龍小学校での支援の様子を共有した。

 前田教諭は、担当教諭だけではなく学校全体での理解が必要なことや、子どもの様子をよく見ている学級担任などから指導の効果を保護者に伝えることなどの必要性を述べ「通級指導は、困り感を抱えた子どもたちが自分なりの学び方を見つけるための場所。管内に通級指導が可能な中学校は現状存在せず、支援が小学校で途切れてしまう可能性が高いため、巡回指導を利用しながら教室を開いていけたら」と訴えた。

 発表内容を踏まえ、グループに分かれて通級指導での教育的支援の充実に向けて協議。参加者からは「近隣の学校同士で協力して通級指導を行う」「人材の確保が難しく、周囲の協力が必要」などの意見が上がった。

 阿部指導主事は「今回はあくまでスタートライン。システムが不十分な点は、担当者同士で助け合ってほしい」と期待した。

(道・道教委 2024-12-19付)

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