【解説】生成AI活用指針改定案 近く通知(解説 2024-12-23付)
文部科学省は20日の有識者会議で「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン」改訂案を概ね了承した。授業・校務の各場面で先行して取り組むパイロット校の活用事例、学校・教育委員会における留意事項、学習指導要領に基づく観点などを網羅的に示す。学校現場向けの概要版資料を併せて作成し、近く周知する。
ガイドラインは学校現場で生成AIの利活用を進める基本的な方針や実務的な要点を示すもの。昨年夏に公表した暫定版から「ver2・0」に改訂する。
全体の構成として、生成AIの概要や基本的考え、学校現場で押さえておくべきポイント、教職員・児童生徒の利活用の場面、著作権保護など活用に当たっての留意事項を示す。また、利活用のポイントを整理したチェックリスト、先進校の取組事例、学校で活用できる研修教材を参考資料としてまとめる。
11月に示した素案からの変更点として、学習指導要領で示す資質・能力の育成を目指すことをより明確化しており、3観点8要素に基づく情報活用能力の具体、情報の真偽を確認するファクトチェックなど情報モラル教育に関する学習活動の例を示す。
校務利活用の事例では「教材・テスト問題の作成」「各種お便りの作成」「授業の発問に対する回答シミュレーション」「各種お便り・通知文・案内文の作成」「学校行事に関するウェブページ掲載記事の作成」など先行する学校の取組事例を掲載する。
学習場面では、生成AIが作成した記事と実際の記事を比較する情報モラル教育の授業(小学校)、英作文・英会話の内容確認やグループワークでのアドバイス(中学校)、プログラミング教育でのコード活用(高校)など、校種に応じた利活用の事例を盛り込む。
(解説 2024-12-23付)
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