宗谷 働き方改革へ地域の力
(道・道教委 2024-12-23付)
若者にとって魅力的な学校現場の実現が求められている
長年求められている学校現場の働き方改革。既存業務の削減や校務DXの推進など方法は様々だが「魅力的に働ける環境整備」を目指した取組は、宗谷管内でも着実な実践が進んでいる。
◆ボランティア活用
勤務時間の縮減に
稚内市内の稚内南小学校、稚内港小学校、稚内南中学校、地域住民らで組織する南地区学校運営協議会。協議を重ねた結果、本年度から地域住民や保護者がボランティアとして小学校の業務に参画している。低学年の学習支援やテスト採点、長期休業の図書室開放などを委託しており、勤務時間の減少につながっている。
稚内南小の三野宮誠一校長は「ボランティアの提案時は、児童の学力が保護者に知られることなどに否定的な意見もあった。学校の固定観念をなくしていくことが取組を推進する上で重要」と強調する。
全教職員の時間外在校等時間の平均をみると、4年度は561時間、5年度は510時間、本年度は450時間程度となる見通しとなっており、これまでの取組が成果として表れている。
一方で、地域からは「学校業務に対してハードルを高く感じている人が依然として多い」という意見もある。
来年度は、地域住民を対象とした学校見学会などで業務内容や実情を知ってもらう機会の提供などを構想しており、より地域と学校の密接な連携を目指していく。
◆労働環境整備へ
地域連携強化を
管内の教育関係者は「時代の変化が早くなる中、これまでのように学校・教員だけで対応していくことは難しい。だからこそ、ICTの利活用や地域との協力を積極的にしていくことが必要」と語気を強める。
若者が教員を志望しない要因として、最多の意見を占める学校の労働環境。より良い環境整備に向けては、地域を巻き込んだ対応が不可欠だと言える。
(道・道教委 2024-12-23付)
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