別海町教委 子の自主性育成へ(道・道教委 2024-12-24付)
◆生きる力アップ プロジェクト展開
別海町教委が平成26年度から取り組む「生きる力アッププロジェクト」。4期目の折り返しを迎えた本年度は、教師主導の授業から子どもたちが主役になる授業への転換、個別最適な学びや協働的な学びの充実など、子どもたちの自主性を育むためのより良い在り方を探っている。
年々多様化する保護者や地域からの教育ニーズに対応するため、教員の指導力向上とともに、子どもたちの学力や体力などの増進を目的に開始。
令和5年度から3ヵ年を期間とする第4期では①ふるさとキャリア教育②学びの土台づくり③教師力向上―を柱に、小中学生を対象としたビブリオバトルの開催や町内職業体験などを展開する。
取組の成果は、児童生徒の自己有用感やふるさとを愛する心の醸成に表れている。
6年度全国学力・学習状況調査結果をみると「自分にはよいところがあると思うか」との問いに対し肯定的な回答をした割合が前年度から0・9ポイント上昇。「地域や社会をよくするために何かしたいと思うか」についても6・3ポイント上昇した。
◆教師力向上目指し 大館市をモデルに
第4期では、教師力向上に注力する。
本年度は、教職員や行政関係者14人が秋田県大館市を訪問。他者と考えを響かせ合い、主体的・対話的に学ぶことで子どもたち同士が助け合う「響学」や、ふるさと教育とキャリア教育を基盤に地域・企業が連携して人材育成を図る「大館ふるさとキャリア教育」などを学んだ。
参加した教員は、視察で得た内容を生かした授業公開で、ほかの教職員にも還元。11月下旬には大館市から授業マイスターを招き研修会を開くなど、町内全教職員の指導力の底上げを図る。
研究会に参加した教職員は「授業のテンポが良く、子どもたち自身に課題を引き出させることができていた」と述べた。
一方で、身に付けさせたい力を明確化した授業構成や、学習内容や基礎的知識の定着に向けた働きかけなど、今後研鑚を積むべき部分も明らかになった。
町教委の瀬川航平参事は「教育のニーズは時代に合わせて日々変化している。ふるさとで学び、働くことの喜びを感じてくれたら」と力を込めた。
(道・道教委 2024-12-24付)
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