【解説】大綱改定へ子ども意見(解説 2025-02-03付)
道は、道総合教育大綱の改定に向けて実施した子ども向けパブリックコメントの結果をまとめた。基本理念で特に重要なものとして、半数以上が「教育の機会均等」「ウェルビーイングの向上」「子どもの意見の施策への反映」を挙げている。自由意見ではいじめ根絶の願いなど143件の声が寄せられた。
意見の募集期間は昨年11~12月。オンラインで小・中・高の児童生徒296人が回答した。内訳は小学生が4%、中学生が82%、高校生が14%。
大綱の基本理念で特に大切と思うこと(複数回答)は「どの地域に住んでいても良い教育を受けることができること」が58%、「みんなが幸せや生きがいを感じ、命を大事にして人を思いやり、自分を認めることができること」が51%、「子どもたちから意見を聞きながらいろいろなことに取り入れること」が50%と多い。
また、66%が「いじめの発生を防ぎ、早く発見し、対応すること」、58%が「自分の良さや可能性を認め、他の人も互いに認め合うことができる人を育てること」を特に大切と感じている。
地域における人材育成では「地域産業の担い手」「医療・福祉人材」「農林水産業・観光産業の人材」を重視している割合が高い。外国人の文化・生活を理解することに30%が「特に大切」と回答している。
自由意見では121人から143件の回答が寄せられた。「いじめのない北海道を目指すことに、より力を入れていくべき」「命への深い学びを持てるような教育をしてほしい」「地域に誇りを持っている人が少なくなっているのではないかと感じる。アイヌ民族の存在にも誇りを持つべき」などの声があった。
修正を求める意見はなかったため、道は今後の取組の参考にする。
(解説 2025-02-03付)
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