【解説】子ども条約の認知度３２・３％

（解説 2025-02-14付）

　道こども施策審議会こども施策部会は、仮称・道こども基本条例素案に関わる子どもの意見募集結果をまとめた。子どもの権利条約について３２・３％が「詳しく知っている」「知っている」と回答。子どもが条例を自分事として感じられる表記を求める声などがあった。

　昨年１１月下旬から１ヵ月間、道内の子どもを対象に新たな条例について意見を聴取。中学生３０人、高校生１人、その他の子ども３人の計３４人から回答を得た。

　子どもの権利条約の内容について「詳しく知っている」「知っている」と回答した子どもは３２・３％。こども基本法については「知っている」「聞いたことがある」がそれぞれ２０・６％、「聞いたことがない」が５８・８％となった。

　条例が大切にしている考え方の中で大事だと思うことは、７９・４％が「差別されないこと」、６７・６％が「大事に育てられ、守られていること」と回答。道の取組では「子どもの居場所づくり」「子どもの意見を聴くこと」を重要視する意見が多かった。

　基本条例について「この条例のままでいい」との回答は８５・３％。一方「この条例はやめてほしい・変えてほしい」を選んだ子どもからは「“子ども”という主語が先行し過ぎて、あまり実感が湧かない。主語に“あなた”を使い、自分事だと認識できるようにするべき」「良い大人になるためではなく、子ども時代に子どもとしてちゃんと過ごせるよう保障してほしい」などの意見が上がった。

　このほか「良い条例だと思う」「子どもに対して考えていることが思ったより多かった」など肯定的な意見が上がった一方「現段階の素案では子どもたちが理解することなく大人になってしまう。（子どもたちが）より自分事として感じられるような書き方をしてほしい」などの意見もあった。

(解説 2025-02-14付)