【解説】運用の工夫でより快適に(解説 2025-04-10付)
道教委の学校における暑さ対策調査結果では、道教委が推奨する空調機器の効果的な運用方法を全て実施した学校ほど「温度が下がったと感じた」「(前年より)快適と感じた」と回答した学校の割合が高い傾向にあることが分かった。
道教委が昨年7月に取りまとめた「学校の暑さ対策(簡易型空調機器設置等の手引)追補版」では①朝の窓開け換気②日射遮蔽③サーキュレーター等による空気循環―の三つの効果的な運用方法を推奨。暑さ対策調査結果報告書では、各効果的な運用方法の実施率や前年(5年)との温度変化の感じ方の比較などを掲載している。
調査結果をみると、高校の72・9%、特別支援学校の67・2%で朝の窓開け換気を実施。窓開けをした職員は管理職が約3割、学級担任が約6割だった。
日射遮蔽を行った学校は73・4%。遮蔽方法は、カーテンが約7割と最も多く、プラボード等による遮蔽は約2割だった。
また、全体の97・2%で空気循環を行っていたが、必要な電力を考慮し実施しなかった学校もあった。 サーキュレーターの台数は、高校で1台が46・7%、2台が38・8%だったが、特別支援学校では1台の稼働が90・2%だった。
前年との温度変化の感じ方の比較をみると、45・2%が「わずかに下がった」、34・9%が「やや下がった」と回答。全ての効果的な運用方法を実施した学校で下がったと感じた傾向が高く、日射遮蔽方法では、プラボード+アルミ箔で遮蔽した学校で下がったと感じた傾向が高い。
不快感の比較では、45・2%が「わずかに快適」、29・8%が「やや快適」と回答。こちらも全ての運用方法を実施した学校で快適と感じた傾向が高く、カーテンで遮蔽した学校で快適と感じた傾向が高かった。
(解説 2025-04-10付)
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