【解説】若者の8割 就活に不安
(解説 2025-04-16付)

 就職活動や働くことに若者の78・2%が不安を抱いていることが日本財団の調査で分かった。ハラスメントだと思う行為は「ミスについて大声で注意される」が5割、「定められた勤務時刻より早く出勤する習慣がつくられている」「交際関係などプライベートなことを聞かれる」が4割と多く、男女での違いも顕著になっている。

 調査期間は3月5~7日。全国の17~19歳1000人から回答を得た。

 理想の働き方は「定年まで一つの会社で働き続けたい」が26%、「より良い就業条件・職場環境を求め、何度か就職したい」が24・2%と並び、終身雇用制度の崩壊が進んでいることが若者の価値観にも反映されているようだ。

 就活対策として57・0%が「資格取得」を挙げている。就活情報の獲得手段は「学校内の先生やキャリア相談サービス」「SNS」「友人・先輩」「就職活動関連メディア」の順に多い。

 ハラスメントだと思う行為は全体的に男性より女性の方が高く、特に「交際関係などプライベートなことを聞かれる」「個人的な連絡先を聞かれる」「髪型や服装の変化など容姿について言及」「下の名前で呼ばれる」に関しては13・0~20・1ポイントの差がある。

 入社企業を選ぶ際に重視することは「給与・待遇が優れている」が52・6%と最も多く、「福利厚生の充実」「希望する業界」「ワーク・ライフ・バランスが充実」が3割程度、「残業が少ない」「働き方が自由」が2割程度だった。

 職場での飲み会・イベントに対しては「参加したい」が全体の68・6%で、女性は男性より約9ポイント低い。仕事を通じて実現したいことは「経済的安定」が44・1%と最も多かった一方、「自己実現」は16・5%、「社会貢献」は14・0%にとどまった。

(解説 2025-04-16付)

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