【解説】体力 6~19歳で向上
(解説 2025-10-22付)

 スポーツ庁は、6年度体力・運動能力調査の報告書を公表した。新体力テストが施行された平成10年度と令和6年度を比較した結果、6~19歳の男女いずれの年代も令和6年度の方が各種目の合計点が高いことが分かった。

 今回は、新体力テスト調査が始まって以降、27回分の「体力・運動能力の総合評価」のデータ等を活用して分析。また、6年度の「体力・運動能力の総合評価」「運動・スポーツの実施状況」「新体力テスト合計点」「学校時代の運動経験」の結果から関連性を分析した。

 平成10年度と令和6年度を比較すると、6~19歳の男女共に上体起こし、長座体前屈、反復横跳び、20㍍シャトルラン、50㍍走がほとんどの年代で6年度の方が高い一方、握力とボール投げはいずれの年代も6年度の方が低い。合計点は、男女共いずれの年代も6年度の方が高い結果になった。

 直近10年間では、男子が握力、上体起こし、20㍍シャトルラン、持久走、ボール投げ、女子が上体起こし、20㍍シャトルラン、ボール投げで過半数の年代で低下傾向。合計点は、男子のみ過半数の年代で低下傾向になった。

 各年代における体力・運動能力の総合評価の推移をみると、9歳の男女は、共に70~80%の範囲で横ばい傾向。6年度は男女とも70%前半で、第3期スポーツ基本計画で掲げる目標値の80%には届いていない。

 12歳男子は、平成15年度以降、60~70%の範囲で横ばい傾向で6年度は66・5%。女子は、80%後半~90%前半の高水準を維持し、6年度は88・3%と目標値を上回った。15歳男子は、平成15年度以降、80%台で横ばい傾向。女子は60%前半から70%後半へと向上している。18歳男子は平成15年度以降、80%台で横ばい傾向。女子は60%前半から70%中盤へと向上した。

(解説 2025-10-22付)

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