クマ対応へ補助事業(解説 2025-11-21付)
文科省は10月下旬に事務連絡を全国の都道府県教委等に発出。環境省のマニュアルや各地の教育委員会の取組事例を周知し、通学路の安全対策の実施や連絡体制の整備、学校の危機管理マニュアルにクマ対応を盛り込むことを求めた。
また、警察庁ではクマ出没時に警察と学校関係者が連携し、児童生徒の安全確保を図る方針を示した。
今回の通知では、学校の危機管理マニュアルを見直すための専門家派遣、都道府県等が実施する教職員への研修の実施を支援する学校安全総合支援事業の活用を周知。登下校見守りボランティアの活動で必要となるクマ鈴、クマ用ベル、ホイッスルの購入費を支援する「地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業」の活用の検討も呼びかけた。
8年度予算概算要求では、3億4100万円を要望。学校や通学路における子どもの安全対策を強化する。
一方、補助事業の採択件数は一定数に限られているのが現状だ。
クマ撃退スプレーは廉価版で3000円程度、高額なもので2万円程度するため、補助制度の創設を求める声も大きい。児童生徒の安全を脅かす事案が発生する中、安心して学校に通う環境を整備する支援が求められている。
(解説 2025-11-21付)
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