【解説】生成AI 小学生が感じる長短は?(解説 2025-11-28付)
生成AIの利活用が拡大する中「使い方に関する話し合いをしたことがある」家庭の割合が50・9%にとどまることが、㈱ベネッセコーポレーションの調査で明らかになった。
同社が提供する通信教育講座「進研ゼミ小学講座」を受講する全国の小学生とその保護者を対象に、インターネットで調査。親子1032組から回答を得た。
生成AIに関する認知度は、小学生が74・7%、保護者が89・6%。5年7月段階の調査結果と比べて、小学生で約27ポイント、保護者で約16ポイント上昇し、生成AIが浸透していることが鮮明になった。
子どもの生成AIの活用に関しては「よく使っている」「ときどき使っている」が54・2%。「ためしに使ってみたことがある」を含めると83%に上り、利用が定着し「習慣化」の段階に進んだと言える。
生成AI活用について「親子で話したことがある」と回答した家庭は50・9%。5年調査と比べて10ポイントの伸びにとどまった。習慣化が進む一方で、親子の対話や家庭でのルール作りが十分とは言えない状況が浮き彫りになった。
生成AI活用による影響に関する調査をみると、肯定的な変化については「情報収集力が高まった」が80・6%、「思考力が育っている」が34%、「表現が豊かになった」が26・6%など。否定的な変化では、「自分で考える機会が減った」が73・2%、「情報収集力が下がった」が35・5%、「表現力が低下した」が22・3%などとなり、二面性が見て取れる結果となった。
回答が間違っていると感じた割合は58・6%。大切な点として「正しい情報かどうかを確かめる」「AIの文章をそのまま使わない」「個人情報を入力しない」が小学生、保護者いずれも8割以上に上り、リスクへの意識の高まりが見られた。
(解説 2025-11-28付)
その他の記事( 解説)
【解説】裁量的時間で不登校支援
中教審のワーキンググループは3日、不登校児童生徒に係る特別な教育課程の対象になる教育活動のイメージを示した。校内外の教育支援センターを主な実施場所とし、児童生徒の特性に応じた教育活動を「裁...(2025-12-05) 全て読む
若者の8割 変革に期待
初の女性総理大臣になった高市早苗氏に対し、若者の82・9%が「日本を変えてくれると思う」と期待していることが、日本財団の18歳意識調査で分かった。日本が目指す方向性としては「経済が強い国」...(2025-12-04) 全て読む
【解説】総合型選抜 19・5%に
文部科学省は、7年度国公私立大学・短大入学者選抜実施状況を公表した。大学入学者全体に占める総合型選抜の割合は前年度比で3・4ポイント上昇して19・5%。学校推薦型選抜に関しては0・9ポイン...(2025-12-03) 全て読む
【解説】高校改革交付金 9年度創設
文部科学省は、高校教育改革に関する基本方針(仮称・グランドデザイン)の骨子を公表した。ネクストハイスクール構想の方向性や高校支援の全体像を整理したもので、9年度から「高校教育改革交付金」を...(2025-12-02) 全て読む
【解説】日本語学習者 1.4倍に増加
文部科学省が実施した日本語教育実態調査(6年11月1日現在)によると、日本語教室が存在しない空白地域に住む道内在留外国人数は前年度比60・9%増の2万1536人となり、都道府県で最多になっ...(2025-12-01) 全て読む
高大改革へ知事会提言
全国知事会は26日、東京都内の都道府県会館で全国知事会議を開き、高校無償化を契機とした高校・大学等の改革による人材育成の強化を提言した。地方創生や産業活性化を担う人材を育成するため、公立高...(2025-11-27) 全て読む
【解説】いじめ重大事態の事例分析
専門家会議が全国のいじめ重大事態調査報告を分析した結果、「生徒指導の基本的な取組の未実施」「未然防止の取組の形骸化」が共通点として挙がった。認知・把握した時点で適切に対応していれば重大事態...(2025-11-26) 全て読む
【解説】体験活動の不足 4割実感
「子どもたちが多様な体験活動を経験できていない」と考える割合は42・4%に上ることが、道が実施した道民意識調査で分かった。経済的・時間的負担を課題と捉える声は18~29歳の子育て世代で71...(2025-11-24) 全て読む
クマ対応へ補助事業
文科省は10月下旬に事務連絡を全国の都道府県教委等に発出。環境省のマニュアルや各地の教育委員会の取組事例を周知し、通学路の安全対策の実施や連絡体制の整備、学校の危機管理マニュアルにクマ対応...(2025-11-21) 全て読む
【解説】複式学級の魅力発信を
複式学級では、わたり・ずらしなど単式学級とは異なる高度かつ専門的な指導技術を要する。複式学級での経験がない中で赴任する教員も多く、日々の業務と並行しながら研修などを通して熱心にノウハウを積...(2025-11-20) 全て読む

