【解説】体験活動の不足 4割実感(解説 2025-11-24付)
「子どもたちが多様な体験活動を経験できていない」と考える割合は42・4%に上ることが、道が実施した道民意識調査で分かった。経済的・時間的負担を課題と捉える声は18~29歳の子育て世代で71・7%と高く、家庭環境による体験格差の広がりが懸念される。
道内に居住する18歳以上814人から回答を得た。調査期間は9、10月。
子どもたちが多様な体験活動を経験できているかについては「あまり思わない」が36・6%、「全く思わない」が5・8%。不足が目立つのは「ボランティア活動、商店や会社でのインターンシップや、農業、林業、漁業といった生産体験などの社会体験活動(54・2%)」「お手伝いやお祭りなどの地域行事の参加、歴史・伝統工芸体験などの生活文化体験活動(50・7%)」と過半数を占めた。
必要と考えている体験活動は「交流体験活動(61・3%)」「生活文化体験活動(61・1%)」が高く、不足している活動ほど需要が高い傾向がある。「地域におけるスポーツ少年団などのスポーツ活動」は42・5%が必要と考えている。
改善の課題は「子どもが興味を持って参加できる活動や情報の充実」が65・7%、「保護者の経済的・時間的負担の軽減」が55・8%と高い。また、子どもの長期休暇に合わせて休暇を取得できる柔軟な職場環境、体験活動を担う団体・指導者の育成も3割以上が必要と感じている。
道は今後、多様な体験活動の情報発信、市町村・学校・青少年教育団体と連携したアウトリーチ事業、地域の体験活動指導者の育成に取り組む。道内6ヵ所の道立青少年体験活動支援施設(ネイパル)で体験活動プログラムの充実を進め、身近な地域での体験活動機会の創出を図る。
(解説 2025-11-24付)
その他の記事( 解説)
【解説】高校改革交付金 9年度創設
文部科学省は、高校教育改革に関する基本方針(仮称・グランドデザイン)の骨子を公表した。ネクストハイスクール構想の方向性や高校支援の全体像を整理したもので、9年度から「高校教育改革交付金」を...(2025-12-02) 全て読む
【解説】日本語学習者 1.4倍に増加
文部科学省が実施した日本語教育実態調査(6年11月1日現在)によると、日本語教室が存在しない空白地域に住む道内在留外国人数は前年度比60・9%増の2万1536人となり、都道府県で最多になっ...(2025-12-01) 全て読む
【解説】生成AI 小学生が感じる長短は?
生成AIの利活用が拡大する中「使い方に関する話し合いをしたことがある」家庭の割合が50・9%にとどまることが、㈱ベネッセコーポレーションの調査で明らかになった。 同社が提供する通信...(2025-11-28) 全て読む
高大改革へ知事会提言
全国知事会は26日、東京都内の都道府県会館で全国知事会議を開き、高校無償化を契機とした高校・大学等の改革による人材育成の強化を提言した。地方創生や産業活性化を担う人材を育成するため、公立高...(2025-11-27) 全て読む
【解説】いじめ重大事態の事例分析
専門家会議が全国のいじめ重大事態調査報告を分析した結果、「生徒指導の基本的な取組の未実施」「未然防止の取組の形骸化」が共通点として挙がった。認知・把握した時点で適切に対応していれば重大事態...(2025-11-26) 全て読む
【解説】複式学級の魅力発信を
複式学級では、わたり・ずらしなど単式学級とは異なる高度かつ専門的な指導技術を要する。複式学級での経験がない中で赴任する教員も多く、日々の業務と並行しながら研修などを通して熱心にノウハウを積...(2025-11-20) 全て読む
【解説】社教人材養成講習を再編
文部科学省は17日のワーキング・グループで、社会教育主事・社会教育士養成の枠組みを再編する検討に着手した。それぞれに求められる役割を踏まえ養成講習のカリキュラムを再構築し、広がり続ける社会...(2025-11-19) 全て読む
道外で地方採用増加
文部科学省と厚生労働省は8年3月大学等卒業者の就職状況調査(10月1日現在)をまとめた。大学生の就職内定率は前年度同期と比べて0・5ポイント上昇して73・4%。北海道・東北を除く地方での採...(2025-11-18) 全て読む
【解説】教師の環境整備へ緊急声明
中教審初等中等教育分科会の貞広斎子部会長は12日、松本洋平文部科学大臣に「教師を取り巻く環境整備に向けた緊急声明」を提出した。中学校の35人学級の実現、不登校対応に必要な教職員定数の改善な...(2025-11-17) 全て読む

