旭川北光小が教育実践研究発表会　かかわる中で思いを表現　算数科で２授業を公開

（学校 2015-10-01付）

旭川市立北光小が教育実践研究発表会

　【旭川発】旭川市立北光小学校（鎌田優子校長）は十八日、同校で二十七年度「北光の教育」教育実践研究発表会を開いた。研究主題「確かなかかわりの中で学び、豊かに思いを表現する子ども」のもと、算数科で二授業を公開。うち、伊佐初実教諭は三年二組「あまりのあるわり算」を指導した＝写真＝。授業では、商が正答とならない問題を提示し、余りの処理の仕方を考えた。

　同校では、一単位時間の学習過程と指導方法を明確化した「北光小スタイル」を作成。また、一日の流れの中の学習・生活・指導の規律をそろえ、児童の望ましい学習・生活習慣の定着などに努めている。

　これらの実践を下敷きに、「確かなかかわりの中で学び、豊かに思いを表現する子ども～基礎・基本の定着と表現力の向上を目指す算数科指導の工夫」を主題とした研究を進めている。

　研究内容は、①子どもの意欲を喚起する導入の工夫②問題の解き方や考え方を表現する場の工夫③子どもを伸ばす指導と評価の一体化の工夫―の三点。①では、教材の特性を踏まえた問題提示や明確な見通しのもてる課題設定を心がけている。

　②では、書くことを通した思考の視覚化、話し合いでの説明言葉の活用や教師による問い返しを重視。③では、終末における発展・習熟問題の出題や自己評価シートの活用を行っている。

　二つの公開授業において、伊佐教諭が三年二組「あまりのあるわり算」を指導。七時間扱いのうち、五時間目に当たる本時では、商がそのまま答えにならない場合の余りの処理の仕方を考えることを目標とした。

　冒頭、伊佐教諭は「ボールが２７個あります。１箱に６個ずつ入れていくと、何箱できて何個余るでしょう」と問題を提示。その上で、「ボールが２７個あります。１箱に６個ずつ入れていくと、ボールを全部箱に入れるには何箱いるのでしょう」と出題し、児童に違いを考えさせた。

　伊佐教諭は、問題において求めるものが異なることに着目させ、「箱の数の求め方を考えよう」と学習課題を提起。ホワイトボードを使って児童に発表を促し、間違っている考えと正しい考えを対比させた。

　うち、正答の児童は「答えが４余り３だから箱が四つと余りの３を入れる箱が一つで五つの箱が必要」と回答。伊佐教諭は箱の数を表す式「４＋１＝５」に着目させ、実際にボールを使って確認した。

　おわりに、「余ったボールも全部入れるために、１箱増やす」とまとめたあと、練習問題に取り組ませた。

(学校 2015-10-01付)