上教研が第５０回北部地区研究大会　主体的に学ぶ子育んで　１２会場で公開授業など

（学校 2015-10-06付）

上教研北部地区研究大会

　【旭川発】上川管内教育研究会（畠伸広会長）創立六十周年第五十回北部地区研究大会が一日、士別市や名寄市、和寒町、剣淵町、幌加内町の小・中学校など十二会場で開かれた。北部地区テーマ「心豊かにたくましく生き、主体的に学び続ける子どもの育成」のもと、約六百人が参加。公開授業二十授業のうち、士別市立士別中学校（菊池安吉校長）の数学二年「一次関数」（中佐藤一徳教諭、生徒数三十五人）では、連立方程式を用いて二直線の交点の座標を求める授業を行った＝写真＝。

　同研究会、同研究会北部地区研究推進部（鷹合勇部長）、管内北部地区九市町村教育研究会主催。

　同研究会の研究テーマは、「北国に生き、未来を切り拓く子どもの育成」。北部地区では、「心豊かにたくましく生き、主体的に学び続ける子どもの育成」をテーマに設定した。その上で、国語や算数・数学などの各教科等で班をつくり、計十九班でそれぞれテーマを設けた。

　うち、算数・数学班では「児童生徒が主体的に取り組む学習過程の工夫～問題解決的な学習を通した基礎・基本の確実な定着」のもと、研究を進めてきた。

　士別中で行われた数学二年「一次関数」は、「二直線の交点の座標を、連立方程式を利用して求めることができる」を本時の目標とした。全十八時間のうち、十一時間目に当たる。

　導入において、中佐藤教諭は、「y=x+2」「y=2x-2」の直線が書かれたグラフ用紙を配布。交点が用紙外にあるため、正確な座標が求められないことから、「交点の座標を求める方法を考えよう」と課題を提起した。

　生徒は、①グラフに書かれた直線を延長させてみる②二直線の距離で考える③対応表をつくりｘに０～４までの数値を代入していく④連立方程式を使う―の四つの方法で座標を求めた。

　中佐藤教諭は、生徒の発表のうち、特に連立方程式の解が交点の座標に一致していることを強調。その上で、二問目として、二直線の交点が整数でないグラフ用紙を配り、交点の座標を求めるよう促した。

　「y＝-x+2」「y=2x-2」の二直線では、①の方法が使えないため、生徒は②～④で考えた。交点が整数でないことから、②③では難しいことを確認。中佐藤教諭は「グラフの交点の座標は、二直線の式を組にした連立方程式を解いて求める」とまとめた。

　公開授業後は、各会場で研究協議のほか、提言や講演、実践交流などの班研究を行い、研鑚を積んだ。

(学校 2015-10-06付)