上教研が第50回中部地区研究大会 未来を拓く子育成目指し 480人参加し指導力向上へ研鑚(学校 2015-10-08付)
上教研中部地区大会
【旭川発】第五十回上川管内教育研究会(畠伸広会長)中部地区研究大会が二日、東神楽町や当麻町など五町の小・中学校等九会場で開催された。地区研究テーマ「心豊かにたくましく、未来を拓く児童生徒の育成」に沿って、国語や算数・数学など二十授業を公開。約四百八十人が参加し、指導力の向上に努めた。うち、当麻町立当麻中学校(松永博一校長)では、二年生道徳の時間「良心のめざめ」(樋口孝徳教諭、生徒数二九人)において、良心に従い行動することの大切さを気づかせる授業を展開した=写真=。
同会、同会中部地区研究推進部(五十嵐欣也部長)、中部地区八町の教育研究会が主催。
中部地区では、管内研究テーマ「北国に生き、未来を切り拓く子どもの育成」を踏まえ、「心豊かにたくましく、未来を拓く児童生徒の育成」を研究テーマに掲げた。国語や算数・数学の教科等の計十八班で、それぞれテーマを設けて研究を進めてきた。
そのうち、道徳班では「豊かな心を育む道徳教育の実践の在り方を求めて」をテーマに設定。①ねらいとする価値をおさえる②最適な資料を選定・分析し発問を決める③導入の工夫④振り返りのファイリング(蓄積)などによる評価―の四点に焦点を当てた。
当麻中で行われた二年生道徳の時間「良心の目覚め」では、教育出版『中学道徳 心をつないで』の「銀色のシャープペンシル」を資料として使用。内なる良心の声を自覚し、自分を奮い立たせることで目指す生き方に近づこうとする道徳的心情を育てることをねらった。
資料では、拾ったシャープペンシルを使っていた主人公「ぼく」が、友人の追及を避けるため、つい、うそをついてしまう。その後、黙って持ち主「卓也」に返却した主人公に、持ち主が疑念を抱いていたことを謝罪。主人公が自分の「ずるさ」に気づく話となっている。
冒頭、樋口教諭は「“ずるい”ってどんなことだろう?」と投げかけ、資料前半部分を朗読。「“ぼく”のずるさ」ってどんな点か」と問いかけた。その上で、「もし自分ならどうするか」と発問。生徒は「先生に相談する」「その場で周りに尋ねる」と答えていた。
資料に戻り、後半の内容を確認。樋口教諭は「卓也」の謝罪などによって心情が変化した「ぼく」の行動について、「思い切り深呼吸をして、“卓也”の家に向かって歩き出した“ぼく”はどんなことを考えていたのか」と尋ねた。
生徒は、「自分の悪いことを自覚し、謝りに行く」などと発表。樋口教諭は『私たちの道徳』を提示し、生徒に対し、自分の経験を振り返りながら考えをまとめるよう促した。
公開授業後は、各班で研究協議や提言、講演会などを行い研究の充実に努めた。
(学校 2015-10-08付)
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