札幌市教委初任段階研修１年次研修　楽しい授業づくり目指し　南月寒小で研究授業開く

（学校 2015-10-05付）

初任研授業公開

　札幌市教委は一日、札幌市立南月寒小学校で初任段階における研修「一年次研修」を開き、初任者による研究授業を公開した＝写真＝。五年生算数「わり算と分数」（桑原亜紗教諭）では、ジュースを分けるときの図を書きながら、商分数の意味と表し方について考えを深める授業を展開した。

　本年度の小学校教諭の初任段階における研修「一年次研修」の対象者は百人。これまで、グループごとに、分かる・できる・楽しい授業づくりについて考え合い、指導案を作成してきた。

　当日は、桑原教諭が五年生の算数「わり算と分数」の授業を公開した。本時では量分数の考え方をもとに、リットルます図に表す活動を通して、商分数の意味と表し方を考えることをねらった。

　桑原教諭は「ジュースを三人で等分するとき、一人分は何リットルになるか」の問題で、元のジュースが何リットルだったら計算しやすいかを考えさせ、児童は「三リットル」「三十リットル」などと発表していた。

　次いで、元のジュースが二リットルであることを示し、２÷３では０・６６６…と割り切れないことを確認した。児童の「分数を使えば良さそう」という意見を受けて、「２÷３の商を、図をつかって考えて、分数であらわそう」と桑原教諭が課題を提示した。

　一人ひとりノートに解法を書いたあと、実物投影機を用いて発表。リットルます図を示し、「三分の一リットル」「六分の二リットル」などと回答していた。

　桑原教諭は、二リットル中の三分の一と、一リットル中の三分の一の違いをイメージさせ、今回の問題では三分の一リットルでは間違いであることを確認。図に注目し、児童は「三分の一リットルが二つあるから、三分の二リットルになる」と答えていた。

　さらに桑原教諭は、元のジュースが五リットルだったらどうなるか考えさせ、児童は「割られる数が分子、割る数が分母にくる」と商分数におけるきまりを導き出していた。

　最後に練習問題を行い、本時を振り返った。

　授業後の研究協議では、初任者が司会、記録、運営を務め、本時の授業について話し合った。

(学校 2015-10-05付)